古くから日本と世界各国の交流の地として栄えた「太宰府」に位置する「九州国立博物館」。歴史ある地ならではの展示や貴重な収蔵品から、日本とアジア・ヨーロッパの歴史を存分に感じられる施設です。
「学校より面白く、教科書より分かり易い博物館」を目指し、季節に応じて入れ替えを行ないながら常時800~900点の収蔵品を展示。年4回開催の特別展も人気があり、地域の人々をはじめ海外からの観光客もたくさん訪れています。2020年1月1日(水・祝)〜2月24日(月・休)には特集展示「刀剣ことはじめ」も開催。
刀剣の専門サイト・バーチャル刀剣博物館「刀剣ワールド」公式キャラクター「高室 藤康」(たかむろ ふじやす)「大町 桔梗」(おおまち ききょう)とともに、九州国立博物館の魅力をご紹介します。
1.九州国立博物館に到着!
太宰府天満宮に隣接し、東京・奈良・京都に次ぐ4番目の国立博物館として2005年に開館した「九州国立博物館」。
太宰府駅から徒歩で約10分。太宰府天満宮の境内を進み、動く歩道が設置された連絡通路「虹のトンネル」を通って到着!古代から現代にタイムワープしていくような感覚で、ワクワク感が高まります。
虹のトンネルを抜けると現れる、曲線の屋根と一面ガラス張りが特徴的な博物館の建物には思わず圧倒されます。




- 開館時間
-
日・火~木
金・土9時30分~17時(最終入館16時30分)
9時30分~20時(最終入館19時30分) -
日・火~木
9時30分~17時(最終入館16時30分)金・土
9時30分~20時(最終入館19時30分)
- 休館日
- 毎週月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)
年末(12月23日〜12月31日※年度によって異なる)
- 入館料
-
大人:430円/大学生:130円/高校生以下・18歳未満・満70歳以上:無料
- ※生年月日が分かる物(生徒手帳・学生証・健康保険証・運転免許証など)を提示。
- ※特別展「フランス絵画の精華」(2月4日〜3月29日)は別料金。
2.特別展示室・文化交流展示室
2階は研究・保存・修復のためのエリア。3・4階は総床面積約5,400平方メートルの広大な展示室となっています。
「日本文化の形成をアジア史的観点から捉える博物館」をコンセプトに、旧石器時代から江戸時代までのアジア交流の歴史などを展示を通して紹介。見学順序が設けられていないため、好きな順番で自由に館内を見学することができます。
また、毎月第2・4土曜日と第1・3・5の火曜日には無料のミュージアムトーク(展示解説)も開催しています。
木のデザインを基調とした落ち着いた雰囲気の展示室では、シーズンごとに工夫を凝らした様々な特別展を開催。
- ※画像は「三国志」展(2019年10月1日〜2020年1月5日)
定期的に行なわれている展示入れ替えによって、何度訪れても新たな見どころを楽しむことができます。
3.特集展示「刀剣ことはじめ」
2020年1月1日(水・祝)~2月24日(月・休)に刀剣特集「刀剣ことはじめ」の特別展示が開催されます。数多くの刀剣コレクションを所有する「刀剣ワールド財団協力」のもと、九州初お目見えとなる名刀や貴重な国宝が鑑賞できる展示です。
ワークショップや刀剣研磨実演も開催。間近で刀剣の魅力を感じることができます。
- 開催期間
- 2020年1月1日(水・祝)~
2月24日(月・休)
- 会場
- 4階文化交流展示室 第9室
- 開館時間
- 博物館に準ずる
- 休館日
- 博物館に準ずる
4.刀剣ワールド財団所蔵の刀剣展示
重要文化財や重要美術品が特集展示に登場。
注目の刀剣をピックアップしてご紹介します。
山城を代表する刀工集団・来派のなかでも特に名作揃いで知られる、国光の短刀。織田信長の配下だった塩川氏が所持していたことから、「塩川来国光」と呼ばれています。のちに、徳川四天王として知られる本多忠勝の子息、三河岡崎藩主の本多美濃守忠政の所用になり、以後岡崎藩に伝来した非常に有名な名物刀剣です。
5.九州国立博物館所蔵の刀剣展示
特集展示では、国宝に指定されている宝刀をはじめとする6振を公開しています。
そのなかから3振をご紹介。
同田貫は、南北朝時代に肥後国の豪族である菊池氏が山城国より招いた来派の刀工、延寿太郎国村(えんじゅたろうくにむら)の末裔とされる刀工一派です。華美さを抑え、頑丈で切れ味の良い実戦刀として名高く、加藤清正のお抱え刀工としても活躍しました。「世界のホームラン王」として知られる王貞治氏より、九州国立博物館へ寄贈された豪刀です。
大磨上無銘(おおすりあげむめい)ながら、その傑出した作行から一文字派を代表する名工、則房の作と極められた国宝の刀剣です。後代に太刀から刀へと改変を受けながらも堂々とした姿を今なおとどめ、刃文は焼の高い逆足がかった重花丁子(じゅうかちょうじ)に大丁子がまじる大変華やかな1振です。
備前の大流派、長船派の開祖である光忠の作と伝わる刀です。光忠は、それまでの古備前派に見られた小乱れ(こみだれ)の作風から離れ、高低のある華やかな乱れ刃を焼いた豪壮な作風で知られています。在銘作が非常に少ないことでも知られますが、この刀は刃文の特徴やその出来映えから、早くから光忠の作として伝えられてきました。
6.体験型展示室「あじっぱ」

1階のエントランスホールには、親子で楽しめる入場無料の体験型展示室「あじっぱ」があります。あじっぱとは「アジアの原っぱ」のこと。原っぱを駆け抜けるようにくつを脱ぎ、日本と交流があったアジアやヨーロッパの国々の文化を五感で楽しみながら学ぶことができます。エントランスホールでは、関連イベントとして「たのしむ」「ふれる」「つくる」「みつける」をコンセプトに工作イベントや考古学者体験なども開催しています。
現在はインドネシアの文化を紹介しており、色とりどりの伝統的な衣装や道具が展示されています。
あじっぱに入ってすぐ広がるのは、アジアの国々の生活用品やおもちゃなどが並ぶにぎやかな屋台。
木のデザインを基調とした落ち着いた雰囲気の展示室では、シーズンごとに工夫を凝らした様々な特別展を開催。
下に潜って色んな国の音や音楽を聴いたり、上に登って壁のふし穴をのぞいたり。体を動かして文化を感じてみましょう。
7.九州国立博物館のレストラン&カフェで休憩
展示だけではなく、グルメにもこだわりが光る九州国立博物館。
ランチやティータイムも敷地内で過ごせるので、
ゆっくりと博物館を楽しむことができます。
博物館に隣接して建つ、ホテルニューオータニ直営のレストラン。筑紫エリアの食材を使ったメニューが人気です。
- 営業時間
- 11~16時(特別展開催時は17時まで)
- 定休日
- 博物館休館日に準ずる
気軽に立ち寄れるメインエントランス内のカフェでは、コーヒーやオリジナルスイーツが楽しめます。
- 営業時間
- 10時30分~17時(金曜日・土曜日は20時まで)
- 定休日
- 博物館休館日に準ずる
8.九州国立博物館のミュージアムショップ


最後は、ミュージアムショップで九州国立博物館のオリジナルグッズや企画展の関連グッズをチェック!
グッズ以外にも、九州の名産品や伝統工芸品が充実しているので、年代問わずお土産探しにぴったり。ミュージアムショップのインスタグラムやホームページで、新商品や人気商品の情報を発信しています。ショップは館内のミュージアムショップの他、太宰府天満宮の参道にもあるため、帰り道にも立ち寄ることができます。また、書籍や図録など一部商品が購入できるオンラインショップも。
- オンラインショップ
- http://kyuhaku-museum.shop/
スタイリッシュにデザインされた「国宝 刀 無銘則房(かたな むめいのりふさ)」と、アジアンテイストがお洒落な「赤地段狩猟舞踏文様更紗儀礼用布(あかじだんぶとうもんようさらさぎれいようぬの)」の2種類。内側ポケットが大きく使いやすいので、細かな物を収納して普段使いをするのにもぴったりです。
人気商品の金平糖缶。1568年(永禄11年)に書かれた東洋医学資料「針聞書(はりききがき)」内で、当時病気の原因とされた想像上の虫「はらのむし」をモチーフにしたデザインが新登場。他にも博物館外観をデザインした2種類があります。
今回協力してくれたのは…
九州国立博物館
1893年(明治26年)に構想された建築計画から、地域の人々の協力のもと100年以上の時を経て2005年(平成17年)に太宰府天満宮の隣に建てられた、国内で4番目の国立博物館。曲線のデザインが印象的な建物には、国際交流の拠点として大きな役割を担ってきた九州ならではの収蔵品がたくさん収められています。
詳しくは施設の詳細ページを
ご覧ください!
※転載・複製を禁じます。
2019年11月の情報をもとに制作しています。
2019年11月の情報をもとに制作しています。
※転載・複製を禁じます。
歴史に触れられる九州地方の博物館
そのなかでも地域ごとの特色が魅力的な博物館をご紹介。
貴重な品の展示や時代を遡った再現劇など、様々な角度から歴史に浸ってみてはいかがでしょうか。
北九州市立いのちのたび博物館
[福岡県]
詳しくは施設の詳細ページを
ご覧ください!
- 提供:北九州市立いのちのたび博物館
佐賀県立博物館 [佐賀県]
詳しくは施設の詳細ページを
ご覧ください!
- 提供:佐賀県立博物館
長崎歴史文化博物館 [長崎県]
詳しくは施設の詳細ページを
ご覧ください!
- 提供:長崎歴史文化博物館
大分県立歴史博物館 [大分県]
詳しくは施設の詳細ページを
ご覧ください!
- 提供:大分県立歴史博物館
宮崎県総合博物館 [宮崎県]
詳しくは施設の詳細ページを
ご覧ください!
- 提供:宮崎県総合博物館
鹿児島県立博物館 [鹿児島県]
詳しくは施設の詳細ページを
ご覧ください!
- 提供:鹿児島県立博物館