刀剣・歴史小説では、出版された小説家の書籍(本)を、その特徴的な日本刀(刀剣)の描写とともにご紹介します。日本刀(刀剣)で斬り合うなど時に激しい描写は、歌舞伎・講談・新劇・新派など舞台劇にそのルーツを持ちます。

明治元年~10年代生まれの刀剣・歴史小説家

明治元年~10年代生まれの刀剣・歴史小説家は、主に戯曲を通して新しい日本刀(刀剣)像を生みだしました。彼らは、近代化の中で荒唐無稽な歌舞伎の脱却を目指した新歌舞伎運動や、「剣劇」と呼ばれた沢田正二郎が主宰する新国劇の活動などに大きくかかわりました。

岡本綺堂

岡本綺堂
「綺堂物」と呼ばれた新歌舞伎の戯曲、『半七捕物帳』の小説などを執筆した岡本綺堂(おかもときどう)。明治末期に興った新歌舞伎運動の中心人物のひとりでもあり、捕物帖ものを創始した綺堂は、戯曲と小説とで明治人の視点から日本刀(刀剣)を描きました。
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中里介山

中里介山
未完の長編『大菩薩峠』を生涯執筆し続けた中里介山(なかざとかいざん)。『大菩薩峠』はその後、多くの剣豪小説を生みだしていくことになる原典です。出版されたこの歴史小説には、多数在銘の日本刀(刀剣)も登場します。
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野村胡堂

野村胡堂
『銭形平次捕物控』を執筆した野村胡堂(のむらこどう)。空想科学小説から髷物へ移行してきた歴史・時代小説家です。その幅広い知識で、新刀よりも古刀に重きを置いた日本刀(刀剣)観を描きます。
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長谷川伸

長谷川伸
戯曲『関の弥太ッペ』『瞼の母』など「股旅物」と呼ばれる多数の人気戯曲を遺した長谷川伸(はせがわしん)。武士を描いた多数の小説も遺した長谷川は、博徒も浪人も武士も日本刀(刀剣)の描写を違えども、「義」を描き続けました。
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行友李風

行友李風
戯曲『月形半平太』を書いた行友李風(ゆきともりふう)。「剣劇」と呼ばれた新国劇の沢田正二郎のイメージを決定付ける役割を果たしました。小説も執筆した李風は独自の日本刀(刀剣)観を貫きます。それは「怪異」です。
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明治20年代生まれの刀剣・歴史小説家

明治20年代生まれの刀剣・歴史小説家は、主にサイレントからトーキーとなる映画の移行期に活躍しました。彼らの執筆した主な小説は、映画を通して剣豪のイメージを生みだしていきます。大河内伝次郎・阪東妻三郎・嵐寛寿郎・片岡千恵蔵・市川右太衛門・長谷川一夫の「時代劇六大スタア」が主に主役を演じ、俳優のイメージと小説の主役とが重ね合わされます。

国枝史郎

国枝史郎
『八ヶ嶽の魔神』を含む三大伝奇長編を遺した国枝史郎(くにえだしろう)。日本の伝奇小説を大きく発展させたひとりです。そんな国枝は、江戸時代の2大流派に注目し、その剣技を出版された伝奇小説の中に巧みに取り入れました。
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佐々木味津三

佐々木味津三
『旗本退屈男』でその名を残す佐々木味津三(ささきみつぞう)。純文学から大衆文学へ移行してきた佐々木は、当時人気を博していた『半七捕物帳』と『丹下左膳』の時代小説を巧みに換骨奪胎しました。それは当時の時代小説の人気ぶりを教えてくれます。
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子母澤寛

子母澤寛
『新選組遺聞』を含む新選組三部作を遺した子母澤寛(しもざわかん)。その後、多くの新選組小説を生みだしていく端緒となった子母澤は、幕末に生きた実在の剣客に関心を寄せ続けました。
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白井喬二

白井喬二
長編『富士に立つ影』で一躍有名になった白井喬二(しらいきょうじ)。芥川龍之介にも賞賛されたその想像力で日本の伝奇小説を大きく発展させました。その日本刀(刀剣)観も独特のものでした。
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直木三十五

直木三十五
『日本剣豪列伝』が遺稿となった直木三十五(なおきさんじゅうご)。その名は現在直木賞として知られます。初恋は劇場で観た女剣舞師と記した直木は生涯に亘って剣を描きました。
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土師清二

土師清二
『砂絵呪縛』でその名を残す土師清二(はじせいじ)。歌舞伎の時代小説化で小説家としてのキャリアを始めた土師は、傾奇者や隠密・浪人など武士道をはみ出す日本刀(刀剣)の世界を描きました。
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三上於菟吉

三上於菟吉
『雪之丞変化』でその名を残す三上於菟吉(みかみおときち)。翻訳・現代物から髷物へ移行し人気を博した三上は、時代小説の幅を大きく広げました。そこには日本刀(刀剣)を用いない試みがなされています。
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吉川英治

吉川英治
長編『宮本武蔵』でその名が知られる吉川英治(よしかわえいじ)。当初伝奇小説で人気を博していた吉川の想像力は『宮本武蔵』にも流れ込んでいます。伝奇小説が歴史小説とみなされていくその広がりには当時の時代背景が大きく影響しています。
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明治30~40年代生まれの刀剣・歴史小説家

明治30~40年代生まれの刀剣・歴史小説家は、主に映画の時代からテレビの時代となる移行期に活躍します。出版された小説の多くはNHK大河ドラマ化され、現在の時代劇や、日本刀(刀剣)のイメージに大きな影響を及ぼしています。

大佛次郎

大佛次郎
『赤穂浪士』を執筆した大佛次郎(おさらぎじろう)。髷物『鞍馬天狗』で一躍人気となった大佛はもともと海外文学の翻訳を手がけていました。大佛の日本刀(刀剣)の物語は、西洋文学が背景となっています。
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海音寺潮五郎

海音寺潮五郎
上杉謙信を描いた『天と地と』を執筆した海音寺潮五郎(かいおんじちょうごろう)。ノンフィクションを目指す史伝に重きを置きました。リアリズムを重んじる海音寺はやがて愛刀家にもなっていきます。
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角田喜久雄

角田喜久雄
『鍔鳴浪人』で当時の文壇でトップの原稿料を誇ったとも言われる角田喜久雄(つのだきくお)。探偵小説の素養を背景に持つ角田は、日本の伝奇小説を大きく発展させたひとりです。そこでは謎めいた日本刀(刀剣)の世界が描かれます。
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林不忘

林不忘
『丹下左膳』でその名を残す林不忘(はやしふぼう)。『丹下左膳』は時代小説(大衆文学)全体が人気ジャンルとなっていく中で依頼を受けて執筆されました。林が生みだした大小一対の妖刀のアイデアは現在まで多くの後発作品に受け継がれています。
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舟橋聖一

舟橋聖一
『花の生涯』を執筆した舟橋聖一(ふなはしせいいち)。歌舞伎に慣れ親しみ、最初の人気作は歌舞伎の女形を描いたものでした。そんな舟橋は多くの自作で日本刀(刀剣)を女性にまつわる視点で描きます。
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村上元三

村上元三
『源義経』を執筆した村上元三(むらかみげんぞう)。時代小説を禁止したGHQの占領政策後期、『佐々木小次郎』を描いた村上は、戦後の歴史小説・時代小説の扉を開きました。
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山岡荘八

山岡荘八
『徳川家康』で知られる山岡荘八(やまおかそうはち)。戦後に家康ブームを起こした山岡は家康の他、多数の戦国武将を描きました。そこには戦中戦後を生きた山岡の日本刀(刀剣)を通した自身の想いが秘められています。
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山手樹一郎

山手樹一郎
『桃太郎侍』『遠山の金さん』を執筆した山手樹一郎(やまてきいちろう)。共にテレビ時代劇としてもよく知られる小説です。小説版『桃太郎侍』では日本刀(刀剣)の存在が物語で重要な役割を果たします。
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山本周五郎

山本周五郎
『樅ノ木は残った』でその名を残す山本周五郎(やまもとしゅうごろう)。歴史の敗者を描くことに終生こだわった周五郎は、日本刀(刀剣)を通して正しさを追求し続けました。
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大正・昭和生まれの刀剣・歴史小説家

大正・昭和生まれの刀剣・歴史小説家は、戦前に出版され育まれた刀剣観と歴史小説の成果を乗り越えようとしました。忍者や隠密に注目し、それまで注目されていなかった剣客も発掘します。そこでは著者の故郷出身の剣客を通した故郷復興も行なわれます。

池波正太郎

池波正太郎
『鬼平犯科帳』『剣客商売』で知られる池波正太郎(いけなみしょうたろう)。もともと戯曲に力を入れていた池波の躍進はテレビ時代劇の発展と歩みを共にしています。池波は、出版したその代表作で在銘の日本刀(刀剣)を数多く登場させています。
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五味康祐

五味康祐
『柳生武芸帳』で知られる五味康祐(ごみやすすけ)。柳生家を中心に多彩な剣客像を生みだしました。柳生十兵衛三厳を公儀隠密(忍者)として描くなど、五味の多彩な着想はその後多くの後発作品に取り入れられています。
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早乙女貢

早乙女貢
長編『会津士魂』で知られる早乙女貢(さおとめみつぐ)。曾祖父が会津藩士だった早乙女は、会津藩士で京都見廻組の剣客・佐々木只三郎を見いだすなど、生涯に亘って故郷の再興を描き続けました。
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司馬遼太郎

司馬遼太郎
『竜馬がゆく』『燃えよ剣』などで知られる司馬遼太郎(しばりょうたろう)。司馬が独創的に描き出版された刀剣・歴史小説は、坂本竜馬像や新選組像はテレビ時代劇化を通して、教科書的な存在となっていきます。
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柴田錬三郎

柴田錬三郎
『眠狂四郎無頼控』でその名を知られる柴田錬三郎(しばたれんざぶろう)。剣豪作家を名乗った柴田は、戦前に育まれた歴史小説・時代小説の魅力を戦後に蘇らせた功労者です。
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津本陽

津本陽
短編「明治撃剣会」で当時珍しかった明治時代初頭を物語の舞台とし、時代小説に新風を送り込んだ津本陽(つもとよう)。剣道と抜刀道の有段を活かし、出版した刀剣・歴史小説で日本刀(刀剣)の立ち合いの描写にも新風を送り込みました。
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戸部新十郎

戸部新十郎
『前田利家』を描いた戸部新十郎(とべしんじゅうろう)。生涯に亘って加賀前田家を描き続けた戸部は、前田家の日本刀(刀剣)の世界を教えてくれます。
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藤沢周平

藤沢周平
『蝉しぐれ』で知られる藤沢周平(ふじさわしゅうへい)。故郷・東北を舞台に繰り広げられる藤沢の時代小説では、日本刀(刀剣)は女性にかかわる物として描かれ、初期の作品から重要な要素となっています。
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隆慶一郎

隆慶一郎
『吉原御免状』で歴史小説・時代小説に新風を送り込んだ隆慶一郎(りゅうけいいちろう)。テレビ時代劇の脚本家だった時代には描けなかった、映像では表現しにくい独自の物語設定にこだわりました。
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山田風太郎

山田風太郎
忍法帖シリーズを生みだした山田風太郎(やまだふうたろう)。多種多様な忍法を描き続ける中で山田は、日本刀(刀剣)は柳生十兵衛を通して描きました。
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日本刀(刀剣)に秘められた幾多の魅力を皆様にお届けするサイト、バーチャル刀剣博物館「刀剣ワールド(刀剣広場)」。こちらのページは「刀剣・歴史小説」の一覧ページです。
一口に日本刀(刀剣)と言っても、実は歴史が長い日本刀(刀剣)。あなたが知らない新事実もまだまだたくさんあるかもしれません。日本刀(刀剣)・甲冑(鎧兜)に関する様々な記事があるので、ぜひご覧下さい。また、刀剣ワールド(刀剣広場)では、他にも日本刀(刀剣)に関するコンテンツをご用意しております。刀剣ワールド(刀剣広場)をご覧頂き、日本刀(刀剣)についての新しい知識を学んで下さい!

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