旗は、合戦において敵味方を区別するために、平安時代以降から使われています。
当初使われたのは、旗の上部のみに竿を通し、下部は固定しない「流れ旗」でしたが、のちに風の影響を防ぐため、旗を竿に固定する「幟旗」(のぼりばた)が使用されるようになります。
武士のひとりひとりが「指物」(さしもの)を背負うようになったのは、室町時代末期からです。旗の形や模様は様々で、旗だけでなく立体的な「作物」(つくりもの)も登場。
また、兜や甲冑の腰に小さな旗を付ける武士もいました。
合戦において大将の所在を示したのが「馬標」(うまじるし)。大きさによって大馬標と小馬標があり、主家を表す数メートル規模の大馬標は、2~3人で持ちました。
指物掲載数 | 90 点 |
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幟掲載数 | 4 点 |
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馬標掲載数 | 5 点 |
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小旗掲載数 | 33 点 |
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流れ旗掲載数 | 9 点 |
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戦場で自分の階級や所属を相手に示す「指物」(さしもの)は、武士の腰や背中に差したり、従者が持ったりして使われていました。形状も「幟」と同じ物や、四方の形をした物などいくつか存在します。形によって異なる表情を見せる指物をご覧下さい。
織田木瓜紋 縫含旛
紫地折敷三文字紋 指物旗
丸ニ山字 指物旗
黄地黒本字 指物旗
白地藍鶴丸 指物旗
丸ニ井桁紋の旗
丸ニ朱十字紋 指物旗
丸ニ違鷹羽紋 縫含旗
丸ニ三雁金紋 縫含旗
白地引両丸ニ三階菱 指物旗
白地丸ニ桔梗紋 指物旗
丸ニ蔦紋 縫含旗
引両赤ノ丸ニ州浜 指物旗
赤地稲妻二巴 指物旗
一文字三つ星 指物旗
黒地白輪貫紋 指物旗
白地金輪貫 指物旗
紺地金輪貫文 指物旗
黒地金七曜紋 指物旗
白地十曜紋 指物旗(紗綾形文様)
白地十曜紋 指物旗
紺地赤鳥紋 指物旗
茶地黒引両 指物旗
乳付 指物旗
白地ニ雪輪 乳付旗
白地錫杖紋 指物旗
糸輪ニ蔦紋 四半旗
大文字丸ニ剣花菱紋 四半旗
鶴丸文 指物旛
五輪塔文 四半旗
平四ツ目紋 四半旗
白地筋違裾萌葱 指物旗
紺地白無文銭 指物旗
紫地金流水紋 指物旗
黒地金流水紋 指物旗
赤地開扇紋 指物旗
紅地開扇文 四半旗
黒地白餅紋 指物旗
日輪旗
浅葱地白餅二鳩文 指物旗
白地日の丸 指物旗
日輪 四半旗
黒地日の丸 指物旗
日の丸 指物旗
赤地石持紋 指物旗
赤三星紋の旗
釘抜文 指物旗
繋五星紋の旗
丸ニ三柏ト巴紋 指物旗
亀甲ニ菊紋 指物旗
二引両蛇目紋 指物旗
大中黒朱下り藤紋 指物旗
隅切折敷三引両紋 指物旗
白黒段々の旗
井伊家家臣 四半旗
縫含四半旗
紺地金記名 指物旗
引両ト丸ニ四ツ目結紋指物旗
白赤染分 指物旗
黒餅紋 指物旗
抱茗荷紋 四半旗
白紺筋違釘抜 指物旗
藍茶筋違地 三地紙紋旗
白地大字 指物旗
六ツ切裂中黒 指物旗
白地二斜引両 靡旗
袋乳付 指物旗
紺地白九曜紋 指物旗
赤地ニ白キ三ツ団子 指物旗
白地三ツ団子文 靡旗
引両ト折敷ニ桐紋旗
靡旛 鞠挟文
紅白段々 三星一文字紋旗
丸ニ梶ノ葉 指物旗
黒地金流水文指物旗
紺地大垣家中 合印旗
白地抱柏紋ニ記名 指物旗
紅地所持者名 指物旗
黒地中朱ニ記銘 指物旗(前田孫右衛門)
黒地中朱ニ記銘 指物旗(前田市之丞)
指物旗
二ツ扇五引両 指物旗
白地引両裾紺 指物旗
糸輪ニ竪木瓜紋 靡旗
金七曜紋 指物旗
三引両姓名 指物旗
梅鉢紋 指物旗
上裾紺丸ニ利字 指物旗
五本馬簾の靡旗
隅切葵旗指物一式(4種類)
自軍の戦力を敵に示したり、敵味方の見分けを付けたりする「幟」(のぼり)。
目的は「流れ旗」と同じですが、その形状に違いがあり、幟は現代でもお店やお祭りの場で見かけることが多い形です。その印象的な幟の姿をお楽しみ下さい。
自分の階級や所属を相手に示す「馬標」(うまじるし)。馬験、馬幟、馬印とも書きます。
役割は「指物」と同じですが、こちらは武将が自身の居場所を示すために使用していました。威厳溢れる馬標をご覧下さい。
戦場で目印のために用いられた「小旗」(こばた)。
「指物」、「馬標」よりも小さい布で作られており、「笠標」(かさじるし)、「袖標」(そでじるし)などの種類があります。小旗の魅力をお楽しみ下さい。
柄釣の指物用小旗
山形朱引両ニ鳥居 合図旗
丸ニ大文字 合図旗
笠標(山字紋)
鷹羽紋 袖標
笠標(黒餅紋)
朱引両銀杏藤紋 旗標
腰指旗(1枚)
黒地白巴紋 招き旗
引両ト沢瀉紋 招旗
笠標の小旗(丸ニ梶ノ葉紋)
笠標の小旗(五三桐ノ薹紋)
蛇袋(分計)
赤ノ重ネ招キ旗
招旗 朱の丸
笠標の小旗(米字紋)
吹流
笠標旗(丸ニ梅鉢紋)2種
袖標二組
笠標(東)(2枚)
腰指旗(2枚)
筋違赤一引両 笠標(2枚)
波ト丸ニ竪木瓜紋 招旗
笠標(4枚)
羅紗小旗 3種(5枚)
本ノ字の旗 7枚
腰指旗(7枚)
笠標の小旗 2種(3枚)
笠標の小旗(4枚)
笠標の小旗 2種
笠標の小旗 3種
笠標(9枚)
袖合標(18枚)
長い布の短編に紐を通し、旗竿の先端に吊り上げる「流れ旗」(ながればた)。
戦において自軍の戦力を示したり、敵味方の区別を付けたりするために用いられました。戦場を彩った流れ旗をご覧下さい。