日本刀の姿は時代によって変化し、全身の長短や身幅(みはば)の広狭、反りの中心の位置などから制作された時代を知ることができる。
14世紀中頃の南北朝時代には、それまでの時代にないほど刀身が長く身幅も広くなり、それに伴って鋒/切先(きっさき)が大きくなる一方で、重ねが薄めになる姿が現われ、広く一般化する。このような姿を「南北朝体配」(なんぼくちょうたいはい)と呼ぶ。
また、南北朝体配の刀は、のちに磨上げ(すりあげ)られて用いられることが多く、結果として、長さの割に身幅が広く鋒/切先の大きさが目立つ半面、重ねが薄い刀姿となっていることが多い。この磨上げ後の姿も、同様に呼ぶ。