「片落ち互の目」(かたおちぐのめ)とは、棟側(むねがわ)が丸くなる半円状が連なる「互の目」(ぐのめ)の一種で、山の稜線の片側はゆったりとした斜面、逆側は崖又は急斜面になったような形が連続する。
その結果、全体として鋸(のこぎり)の歯のような形に観える場合もある。
鎌倉時代末期の長船景光が創始したと伝えられ、典型的な作が現存するが、一部にそのような形が交じった「片落ち互の目交じり」や、山の稜線の変化がややあいまいな「片落ち互の目風」、高さに対して幅が広い「間の伸びた片落ち互の目」等のアレンジもある。