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江戸時代
とくがわじゅうろくしんしょうずかけじく 徳川十六神将図掛軸 /ホームメイト

徳川十六神将(とくがわじゅうろくしんしょう)は、徳川家康に仕えた酒井忠次・本多忠勝・榊原康政・井伊直政・米津常春・高木清秀・内藤正成・大久保忠世・大久保忠佐・蜂屋貞次・鳥居元忠・鳥居忠広・渡辺守綱・平岩親吉・服部正成・松平康忠の16人の武将を指す呼び名です。
彼らは徳川家康が江戸幕府を開くにあたって大きく貢献したとされる武将で、三河国平定の時期から徳川家康に仕える者が多く選ばれています。このうち最初の4人を特別に徳川四天王と呼ぶ他、この16人にさらに別の12人を加えた28人が、徳川二十八神将として日光東照宮に祀られています。
武功派で強者揃いの十六神将ですが、なかでもよく知られているのが井伊直政です(左列上から2人目)。15歳で徳川家康に仕え、軍事的にも政治的にも徳川家康を支える重臣となりました。
兜や甲冑(鎧兜)、陣羽織から旗指物、馬標(うまじるし)まですべての軍装を赤色で統一した「赤備え」の武将としても名高く、1584年(天正12年)の小牧・長久手の戦い、1600年(慶長5年)の関ヶ原の戦いでは、その活躍ぶりから「井伊の赤鬼」と恐れられました。
この「徳川十六神将図掛軸」の作者及び描かれた詳細な年代は不明ですが、徳川家康を頂点として8人ずつ2列に並んだ構図は、十六神将図としては最もポピュラーな物です。そして四天王と徳川家康の従弟にあたる松平康忠が徳川家康の近くに配されているのも、多くの十六神将図に共通する特徴です。
