1600年(慶長5年)、天下分け目の合戦である「関ヶ原の戦い」が起こった合戦の街として知られる岐阜県不破郡関ケ原町には、関ケ原町の歴史や郷土、民俗を学ぶための博物館「関ケ原町歴史民俗学習館」が存在します。関ケ原町歴史民俗学習館は、2020年(令和2年)にオープンした関ヶ原の戦いに関する体験施設である「岐阜関ケ原古戦場記念館」に隣接しており、この2ヵ所を同時に見学することで、合戦の街・関ケ原の歴史をより詳しく学ぶことができるのです。関ケ原町歴史民俗学習館の基本情報と関ケ原町歴史民俗学習館で見学できるものを紹介します。

関ケ原町歴史民俗学習館
「関ケ原町歴史民俗学習館」とは、合戦の街である岐阜県不破郡関ケ原町の郷土や歴史、民俗を学ぶことができる博物館です。
関ケ原歴史民俗学習館ははじめ、1982年(昭和57年)に「関ケ原歴史民俗資料館」という名前で開館しましたが、隣接している「岐阜関ケ原古戦場記念館」の開館に合わせて現在の名称に改め、2020年(令和2年)にリニューアルオープン。
もともと、関ケ原町の歴史・民俗に関する資料を展示する博物館でしたが、「関ヶ原合戦図屏風」や戦国時代の武具、書簡など、「関ヶ原の戦い」や戦国時代に関する資料は、関ヶ原の戦いについての専門施設である、岐阜関ケ原古戦場記念館へ移されています。そのため、現在は関ヶ原の戦いや戦国時代を除いた関ケ原町に関する郷土や歴史、民俗に関する資料が展示され、教育や体験を重視した学びの場となっているのです。
関ケ原町歴史民俗学習館は、1階の多目的室と2階の地域展示室、体験展示室で構成されています。最大100名を収容可能な多目的室は、教育旅行時などのガイダンスやイベントスペースに利用できる他、昼食等の休憩所として利用可能。また、壁面には関ヶ原の戦いに関する書籍が多数配架されており、自由に閲覧することができます。ただし、多目的室の利用は要予約のため注意が必要です。
関ケ原町は関ヶ原の戦いだけでなく、672年(天武天皇元年)「天智天皇」(てんじてんのう)の崩御がきっかけとなり勃発した古代史最大の内乱「壬申の乱」の舞台でもある他、律令体制の整備に伴って設置された「古代三関」のひとつ「不破関」(ふわのせき)があった要所。
2階の地域展示室では、縄文時代から現代に至るそれぞれの時代における関ケ原町の様子や出来事、人々の生活などにスポットが当てられ、展示されている所蔵品を通して紹介されています。時代ごとにテーマが決められており、例えば、先史時代である縄文時代は「東西交流のあけぼの」、中世となる平安時代から室町時代では「東山道にまつわる人々の物語と中世の大乱」、近代である明治時代から戦時中は「近代交通と地勢が生んだ東洋一の火薬庫」というタイトルで、出土品や書簡などが写真やフリップで分かりやすく解説されているのです。

2階・体験展示室
一方、体験展示室では、明治時代以降の関ケ原における人々の生活にスポットがあてられています。明治時代以降の関ケ原に暮らす人々が実際に使った仕事道具や農具、日用品などが展示され、来館者が実際に民具に触れて体験しながら楽しむことができるのが特徴です。
また、歴史にちなんだワークショップや、関ヶ原の戦いにかかわる陣跡や史跡の現地見学などを通して武将達の戦略を検証するイベント、戦略講座なども開催されています。
| 関ケ原町歴史民俗学習館の施設情報 | |
|---|---|
| 所在地 | 〒503-1501 岐阜県不破郡関ケ原町大字関ケ原894-28 |
| 電話番号 | 0584-43-2665 |
| 交通アクセス | JR東海道本線「関ヶ原駅」下車 徒歩約8分 「名神関ヶ原インターIC」から車で約5分 |
| 営業時間 | 9時30分~17時(入館は16時30分まで) |
| 休館日 | 毎週月曜日(祝日の場合開館、翌火曜日休館)、年末年始 |
| 駐車場 | あり |
| 入場料 | 無料 |
| 公式サイト | https://rekimin-sekigahara.jp/ |