本太刀の制作年代は鎌倉時代の13世紀頃と推定。鳥取藩(現在の鳥取県)池田家に伝来しました。本太刀の制作者は「粟田口派」の名工「則国」。則国は、粟田口派の開祖のひとり「国友」(くにとも)の子とされる刀工です。
本太刀は、峰/棟(みね/むね)が小さく、細身で、先端を伏せ気味に作るなど、鎌倉時代初期の作品に共通する特徴も見られます。刃長は74.7cm、反りは2.1cm。鎬造り(しのぎづくり)、庵棟(いおりむね:屋根の形に見える峰/棟)、小鋒/小切先(こきっさき)、腰反りの形状です。
また、茎(なかご)部分が磨上げられており、茎先近くには「則国」の銘も記されています。
1934年(昭和9年)1月30日に重要文化財指定となり、1954年(昭和29年)3月20日には国宝に指定されました。現在は、「京都国立博物館」(京都府京都市東山区)の所蔵となっています。