雑誌等
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本書は、「公益財団法人 日本美術刀剣保存協会」が刊行・配布している月刊誌です。日本美術刀剣保存協会とは、日本刀を後世に伝えることを目的として1948年(昭和23年)に設立された財団のこと。
刀剣類の保存や公開、日本刀作りの推進、鑑定書の発行などを主に行っています。
保存している刀剣類は、日本美術刀剣保存協会が運営する「刀剣博物館」(東京都墨田区)にて展示。本書の「刀剣美術」については、日本美術刀剣保存協会の会員に入会することで会員特典として入手可能となります。
本を開いて最初に目に留まるのは、「名刀鑑賞」と題された見開きページの口絵写真。全国の博物館や美術館が所有している刀剣を「押形」(おしがた)と共に解説しています。
続いて、研究者による刀剣に関する最新の資料紹介、論文などを掲載。どれも専門性が高く、日本刀の知識を深める上で学びの多い内容となっています。他には研究者同士の対談やインタビュー記事、日本刀作りに欠かすことのできない職人「鞘師」(さやし)・「金工師」(きんこうし)・「研師」(とぎし)に関することなど様々です。
「鹽竈神社博物館」の学芸員「茂木裕樹」(もぎひろき)氏が制作・監修した漫画「日本刀入門」なども掲載。日本刀の歴史や刀身についての疑問を、親しみやすいイラストで表現しています。また、日本美術刀剣保存協会の協力団体が開催する、刀剣講座や刀剣鑑賞会などのお知らせをご案内。より刀剣についての知識を深めるチャンスを得ることができます。
巻末には、毎号掲載されている「入札鑑定」の鑑定刀入札講評と、その正解者を一覧にして掲載。入札鑑定とは掲載された刀剣の押形や姿、刃文などから刀工が誰なのかを当てるゲームです。本書は、すでに日本刀について詳しい方も、これから学んで行きたいと考える方のどちらにもおすすめ。日本刀への新たな発見や、知見を広めることのできる1冊です。