名刀・歴史エピソード
名刀・歴史エピソード
著者:辻本直男の「刀剣人物誌」をご紹介します。
歴史人や武将は、刀剣を武器として使っただけでなく、愛刀家としての一面を持っている場合が多々あります。本書では、後鳥羽上皇、織田信長、毛利輝元(もうりてるもと)など、歴史人の刀剣愛好家、収集家、研究者としての顔を紹介。
他にも本書の読みどころは、刀剣文化を支えた功労者達の物語にあります。「新刀」を最初に体系づけ、国宝の選定にもかかわった神津伯(こうづはく)や、85巻にも及ぶ小文化財の大図録集を編纂した松平定信(まつだいらさだのぶ)など、日本の文化を継承してきたと言っても過言ではない人物達の逸話に、刀剣愛好家ほど共感を覚えるに違いありません。
刀剣文化を支えた功労者達の物語が知れる本書は、自身も刀剣収集家の方はもちろんのこと、刀剣について新たな視点で学びたい人にもおすすめしたい1冊です。掲載されている愛刀家の逸話を知れば、より刀剣に対する思いが強くなることでしょう。