本
陣笠は、金色に輝く「三つ三枚笹」の
家紋が付いた、黒漆塗りの平陣笠です。
平陣笠は、主に下級武士や足軽が陣中(戦場)で被った陣笠。付いているのは、領主(大名、小名、
旗本)の家紋です。
江戸時代は、菊・桐・葵、及びすでに存在する領主の家紋を使うことが禁じられていたため、領主以下の武士や庶民は工夫を凝らして、独自の家紋を開発していました。
美濃国(現在の
岐阜県)の戦国武将「
竹中半兵衛」が使用したのが「九枚笹紋」。竹中半兵衛は、天才
軍師と憧れられた人物です。本陣笠の三つ三枚笹紋は、この変形と思われる独自の家紋。使用者は不明です。笹紋は根強く、繁殖力が強く、成長することから縁起が良いと好まれました。