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えほんたいこうき 絵本太閤記(7編84冊) /ホームメイト

「絵本太閤記」(えほんたいこうき)は、江戸時代に書かれた読本(よみほん:江戸時代の小説の一種)で、戦国武将「豊臣秀吉」(とよとみひでよし)の生涯を描いています。
7編84冊からなり、刊行は1797年(寛政9年)~1802年(享和2年)。著者は「武内確斎」(たけうちかくさい:江戸時代の戯作[げさく:近世小説]者)、作中の挿絵は「岡田玉山」(おかだぎょくざん)が手掛けています。内容はすべてが史実に基づいているわけではなく、創作も多く含まれていますが、豊臣秀吉の功績を伝える史料として貴重です。
絵本太閤記は大変な人気となり、浮世絵の画題や人形浄瑠璃、歌舞伎の演目にも取り上げられます。人気浮世絵師の「喜多川歌麿」(きたがわうたまろ)や、「歌川豊国」(うたがわとよくに)らが太閤記を題材にした作品を手がけました。また、挿絵の構図を参考に描いたと考えられる浮世絵もあります。
1804年(文化元年)に江戸で絶版となり、その後1859年(安政6年)に再版を許可されました。出版禁止になった理由としては、「徳川家や天正年間以来の武士を描いてはいけない」という江戸幕府の禁令に触れたことが指摘されています。