輸入古式西洋銃
えんふぃーるどすないどるじゅう エンフィールドスナイドル銃/ホームメイト

「エンフィールドスナイドル銃」は、イギリスのエンフィールド造兵廠(ぞうへいしょう)にて「ジェイコブ・スナイダー」が考案した「後装式」(こうそうしき)のライフル銃です。日本での名称はオランダ語読みの「スナイドル銃」が一般的となります。
本鉄砲は、「前装式」(ぜんそうしき)の「エンフィールド銃」を改良。エンフィールド銃では銃口から弾薬を装填していましたが、本鉄砲は銃身後尾を切断しその部分に弾薬を装填する「蝶番式装置」(ちょうつがいしきそうち)を固定しています。銃口を手前に戻さない装填を可能にしたことで弾込め時間を短縮し、速射性に優れていました。
また本鉄砲の銃身には、「TOWER 1866」の刻印が確認できます。日本ではこれをオランダ語の「トバー」と読んだことから、本鉄砲を「鳥羽ミニエー」と呼ぶこともありました。「ミニエー」はスナイドル銃より以前からある前装式の単発銃「ミニエー銃」が由来です。
日本でのエンフィールドスナイドル銃は、「戊辰戦争」(ぼしんせんそう)で新政府軍が主力武器として用いた記録があり、青年らで構成されたことで知られる会津藩藩士の白虎隊を「戸ノ口原の戦い」で撃破しています。さらに1877年(明治10年)の「西南戦争」(せいなんせんそう)でも使用されたとして、戦跡地からは空の薬莢(やっきょう:弾薬を詰める金属容器)や砲弾片などが発掘されているのです。