雑誌等
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現在の沖縄県はかつて琉球王国として栄え、大和国や中国、東南アジアなどの諸外国との貿易を盛んに行なっており、それに伴い琉球王国でも刀の文化が醸成されていきました。
本書の「琉球刀の世界」では、琉球王国で重宝されていた刀の一部を紹介。琉球刀は一般的な日本刀とデザインがすこし異なり、大陸と大和国に挟まれながら独自の進化を遂げてきたことが分かる貴重な資料とされています。
また、巻頭のページに掲載されている「刀と鉄の歴史」や、日本刀の起源である蕨手刀の特集「蕨手刀と東日本」では、日本刀のルーツを解説。日本刀と製鉄は切っても切れない関係であり、日本の製鉄技術の発展にこそ、日本刀が「折れず、曲がらず、よく斬れる」ようになった秘密が隠されています。
本書は全体を通じて取り扱っている時代が広範囲にわたるため、日本刀の始まりから近代刀の成り立ちまでを幅広く知ることが可能。なお、所々にちりばめられている逸話は、読み物として非常に面白く、思わず唸ってしまうエピソードも数多く掲載されています。