祖父・月山貞吉、父・月山貞一、本名・月山英太郎、刀匠銘を貞勝、貞一の長男として生まれ、父の代作をした良工で、備前伝の丁子刃を得意とし古作によく似た綾杉肌も上手に再現しています。貞勝の子は、二代目・貞一を襲名して、人間国宝に指名されている。
大正10年頃より貞勝は、一木喜徳郎宮内大臣の知遇を受け、天皇陛下の大元帥刀や、各宮家や宮内省の御下命を受け賜わり、陸・海軍将官への御下賜刀の制作にあたっている。
また、貞勝は数多くの皇室御用刀を収め、その中には皇太子殿下、皇孫殿下の守護刀も含まれています。今上天皇の守り刀を鍛造した月山貞勝は、昭和八年に「皇太子殿下御誕生記念」と銘した刀や短刀を鍛造しています。