• 特別重要刀剣
  • 江戸時代 初期

かたな めい ひぜんのくにただよし

刀 銘 肥前国忠吉(倶利伽羅) /ホームメイト

刀 銘 肥前国忠吉(倶利伽羅)

「刀 銘 肥前国忠吉[倶利伽羅]」は、「肥前忠吉」(ひぜんただよし)によって作られた1振です。大英博物館の日本刀展示会において日本刀の代表作の1振として展示されました。

忠吉は肥前国(ひぜんのくに:現在の佐賀県)の武家出身の刀匠で、鍋島家の命を受け「埋忠明寿」(うめただみょうじゅ)に弟子入りします。わずか3年で埋忠明寿から秘伝を伝授された忠吉は肥前へ戻り、藩主「鍋島勝茂」(なべしまかつしげ)に再度召し抱えられ、鍋島家の庇護のもとで作刀に専念することになりました。

本刀の姿は鎬造り(しのぎづくり)で庵棟(いおりむね)、中鋒/中切先(ちゅうきっさき)。刃文(はもん)は、小湾れ(このたれ)を主に小互の目(こぐのめ)を交え、小(こあし)が入り、小(こにえ)がよく付き、砂流し(すながし)がかかり、忠吉初期の作風を示しています。「直江志津写し」(なおえしづうつし)と称されるものであり、師の埋忠明寿が最も得意とする小湾れを継承した優品です。

また、表裏に施された彫物(ほりもの)も見事で、佩表(はきおもて)に真の倶利伽羅(くりから:龍が剣に巻きついて飲み込もうとしている意匠)・佩裏(はきうら)に三鈷柄剣(さんこづかけん:密教で使われる法具の一種)が彫られています。

彫師はありませんが、忠吉と共に埋忠明寿のもとで彫を学んだ「宗長」(むねなが)によるものとみられ、倶利伽羅の丈がややつまり鎬筋(しのぎすじ)を中心に彫っている点が特色です。

刀剣詳細情報

鑑定区分 鑑定区分
特別重要刀剣
時代 時代
江戸時代 初期
刀剣種別 刀剣種別
打刀
銘
肥前国忠吉
刀工 刀工
初代忠吉
五箇伝(制作国) 五箇伝
(制作国)
その他(肥前国)
代表的な所蔵・伝来 代表的な
所蔵・伝来
刀剣ワールド財団
〔 東建コーポレーション 〕
展示場所 展示場所
長さ 長さ
(cm)
69
反り 反り
(cm)
1.3

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