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すみよしないきひろなお たけだしんげんしょうぞうがさんふく 住吉内記広尚 武田信玄肖像画賛幅 /ホームメイト

本掛け軸は、「武田信玄」の肖像画賛幅です。画賛とは、余白に詩文が書かれた人物画のこと。 「知信仁勇巌」と書かれていますが、これは「孫子」(そんし)の兵法に書かれている言葉、「将とは智信仁勇巌なり」にちなんだ言葉だと考えられます。
つまり、将(人を率いる大将)は、智(判断力)、信(誠実さ)、仁(情け)、勇(勇ましさ)、巌(厳かさ)という5つの器量が必要だと言う意味です。
武田信玄は、「甲斐の虎」と呼ばれた戦国武将。信濃の諏訪氏、小笠原氏を倒し、「上杉謙信」とも何度も対決。1572年(元亀3年)「三方ヶ原の戦い」でも、織田信長・徳川家康の連合軍に勝利しましたが、残念ながら陣中で病死。儒学、兵法、詩歌にも長け、実は戦国時代最強の武将だったのではないかと言われる武田信玄を表わすのに、ふさわしい詩文です。
本掛け軸を描いたのは、江戸時代後期の画家「住吉内記広尚」。大和絵を父から学び、父と共に江戸幕府の御用絵師となった人物です。江戸時代に武田信玄像を描く場合は「高野山成慶院」にある「武田信玄像」を参考にして、恰幅良く描かれました。
