指物
未査定
あかじいなづまにふたつともえ さしものばた 赤地稲妻二巴 指物旗/ホームメイト

本旗は、白地の麻に赤い顔料が塗られ、中央部に「稲妻形」、その下に「二つ巴紋」(ふたつともえもん)が、白抜きで施された指物旗です。
二幅(ふたの:並幅[約36㎝]の2倍の大きさ)の上部に乳(ち:竿を通す輪)が7個、片側にも乳が10個ついた乳付旗(ちつきばた)ですが、乳はすべて欠落。四隅にあった韋(かわ)の補強も欠落し、時の経過を感じる1枚です。
「稲妻形」は、直線がジグザグに曲折されていく幾何学模様。稲光は豊作をもたらすと信じられ、好まれました。
また、「巴紋」は、鞆(とも:武士が弓手に巻く皮具)から作られた文様。水が渦を巻いている形が鞆に似ていることから、火災予防のおまじないとして、寺社の屋根瓦や土蔵などに多用されるようになりました。
古代の宝器、匂玉も巴形。神霊のシンボルとされ、寺社関係の人が多く使用した家紋と言われています。