本旗の材質は、練緯(ねりぬき:縦糸に生糸、横糸に練り糸を用いた絹織物)の平絹。
紅色の生地を筒状に縫い、上端部を袋状に縫い包んで紐を通してあるため、紐を引けば絞りのように縮められる仕組みになっています。一方で、下端部は無加工。
両面に「藤紋」の一種「変わり藤丸紋」が、縦方向に3つ白抜きされています。
藤紋は、植物の「藤」をあしらった家紋で、中部地方以東で広く用いられました。大名や幕臣併せて171の家で家紋として使用された他、苗字に藤の字が含まれる家で特に多く使われています。
変わり藤丸紋の下部には、文様が描かれていますが、下地の色と同化してしまっているため、どのような文様かは不明です。