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あしかがよしはるごないしょ 足利義晴 御内書 /ホームメイト

本状は、室町幕府12代将軍「足利義晴」(あしかがよしはる)が、比叡山延暦寺の門跡(もんせき:皇族が務める住職)である青蓮院宮尊鎮法親王(しょうれんいんのみやそんちんほうしんのう:後柏原天皇の第三皇子)に宛てた「御内書」(ごないしょ)です。御内書とは、室町幕府将軍歴代の書状形式の文書で、公的な内容をもちました。
本状には「このたびのご進退には驚くばかりです。早々にご帰室いただけたのはめでたい限りです」という文面で、青蓮院宮尊鎮法親王が何らかの理由で住職を退こうとしているのを止めた内容が記されています。
青蓮院宮尊鎮法親王は、浄土宗総本山をめぐる東山知恩院と百万遍知恩寺の争いに際し、東山知恩院を本寺にしようとしましたが叶わず、一度門跡を離れ、高野山に逐電(ちくでん:姿を眩ますこと)しました。
本状の「ご進退」はこのことを示し、青蓮院宮尊鎮法親王が青蓮院に戻って来た「ご帰室」がめでたいと言っているとも思われます。
