刀掛け
未査定
うめまきえさんぼんがたなかけ 梅蒔絵三本刀掛/ホームメイト

本刀掛けは、梅と鶴を組み合わせた吉祥紋が蒔絵(まきえ:漆で絵を描き、漆が乾かないうちに金粉を蒔いて模様を浮き上がらせる技法)で施された物。
梅が咲き誇り鶴が舞い踊る様子は、生命力に溢れた華やかな描写です。刀剣を3振飾ることができる仕様になっています。
梅は厳冬を耐え忍び、いち早く香り高い花を咲かせることから、「百花の魁」(ひゃっかのさきかげ)と呼ばれて古くから尊ばれ、逆境に耐え忍ぶ希望の象徴とされています。転じて、「気高さ」や「長寿」を意味しました。
また、中国・晋時代の武帝(司馬炎:236~290年)が学問に励むと梅が咲いたという故事から、梅には好文木(こうぶんぼく)という古名があります。さらに、学問の神様である菅原道真(すがわらのみちざね)が「東風[こち]吹かば匂いおこせば梅の花あるじなしとて春なわすれそ」という歌を詠んだことから、梅は天神信仰と結び付き、知性や精神性を表わすようになりました。
「鶴は千年」という言葉の通り、鶴紋は長寿の象徴です。また、鶴の鳴き声は高く、天界に届くほどと考えられ、天と地を繋ぐ鳥と見なされました。さらに、鶴は1度結ばれると夫婦として一生を添い遂げる鳥であるため、結婚式など慶事の調度品や着物には鶴紋が多く使用されています。