アーカイブ ※この記事は2023年1月15日に発行されたものです。
甲冑師の西岡文夫氏が、甲冑修理に関する選定保存技術者に認定されたことを紹介しています。甲冑師として選定保存技術者に認定されるのは3人目です。
昨年七月二十二日、文化審議会文化財分科会の審議・議決を経て選定保存技術の選定および保持者の認定等について文部科学大臣に答申があり、四十年以上にわたって甲冑師として活躍される西岡文夫氏(一般社団法人日本甲冑武具研究保存会副会長)が、甲冑修理に関する選定保存技術保持者に認定されました。
甲冑師としてこれまでに認定を受けた方は、牧田三郎氏・小澤正実氏、そして今回の西岡氏と三名になります。
西岡氏は昭和二十八年生まれ。森田朝二郎氏に師事して甲冑制作・修理を学び、現在三名の弟子に技術を継承されています。
同氏の甲冑修理は、平安・鎌倉期の大鎧から当世具足など中近世以降に至る幅広い時代の甲冑について、安定した技術と確かな見識の下に適切な保存処置を施すことで高い評価を得ています。日本全国の博物館、社寺などの甲冑を数々修理された実績を有し、現在も横浜で取り組んでおられます。
刀剣界新聞提供