「武蔵国住吉原義人」は、1943年(昭和18年)生まれ。武蔵国(むさしのくに:現在の東京都)の現代刀工です。祖父は「吉原国家」(初代国家)、弟は「吉原荘二」(三代国家)、子どもは「義一」氏という、一族共に名工揃い。1976年(昭和51年)に、「新作名刀展」にて「高松宮賞」受賞の栄誉に輝きました。
1982年(昭和57年)に、日本美術刀剣保存協会による最高の顕彰「無鑑査」に認定。2004年(平成16年)には「東京都指定無形文化財保持者」にも選ばれました。アメリカに鍛錬所を3ヵ所設けるなど、外国への刀剣文化普及にも尽力しています。
本太刀は、長さ77.6cmという長寸で、腰反りが高くついた美しい1振。祖父・国家から受け継いだ「吉原丁子」(よしはらちょうじ)という、華やかな重花丁子乱れ(じゅうかちょうじみだれ)の刃文が冴えています。
吉原義人の傑作刀です。