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ひかるげんじものがたりこかがみ 光源氏物語小鏡 /ホームメイト

「光源氏物語小鏡」(ひかるげんじものがたりこかがみ)は、「紫式部」作の長編物語である「源氏物語」(げんじものがたり)のダイジェスト版です。大作である「源氏物語」は写本の制作が容易でなかったため、このような簡便な書籍が作られました。
「源氏物語」は全部で54帖からなり、主人公「光源氏」(ひかるげんじ)の恋と苦悩の生涯、そしてその一族の人生を描いています。3部構成と考えるのが定説で、第1部では光源氏の栄華を極めた前半生、第2部では光源氏を様々な不幸が襲い出家を志す後半生が描かれ、第3部では光源氏亡きあとの縁者達の物語が綴られます。
なお、「源氏物語」の正しい呼称は、「源氏の物語」であったようで、その他「光源氏の物語」、「紫の物語」、「紫のゆかり」などの呼び方もありました。後世には、「源氏」や「紫文」といった略称も用いられています。
本史料の装丁は、綴葉装(てっちょうそう)。綴葉装は列帖装(れっちょうそう)とも言い、紙を数枚重ねて2つに折り、それをいくつか重ねて表紙とともに糸で綴じた物です。表紙は紺色の紙に金泥(きんでい:金粉をにかわで溶いた顔料)で草花が描かれています。