矢籠・矢屏風・弓具
江戸時代
しこ 矢籠(矢20本付)/ホームメイト

矢を携帯するのに用いられる「矢籠」(しこ)は、竹や葛藤(つづらふじ)のツルなどで編まれた簡易的な物がよく観られますが、本矢籠は革包みになっており、厚手で丈夫な作りであることが大きな特徴です。
全体に唐草の文様があしらわれ、正面に透かしで大きく配されているのは、魔除けの意味を持つ「猪の目」(いのめ)。背面にある留め具を用いて、本矢籠を腰に差していたと考えられています。
また、本矢籠に備えられた矢には、しっかりとした矢羽と鏃(やじり:矢の先端に取り付け、目標物を突き刺す部分)が20本すべてに装着されており、保存状態が良好であることが窺えるのです。
矢の持ち手部分である箆(の)に施された節(ふし)は黒漆塗。さらには、「羽中節」(はなかぶし)と呼ばれる矢羽の中の節に、蒔絵(まきえ:漆で描いた文様の上から、金粉や銀粉などを蒔き付けて表面に定着させる技法)の技法で、矢籠と同じ唐草の文様が描かれています。他にあまり類を見ない、珍しい形状の矢籠です。
全体に唐草の文様があしらわれ、正面に透かしで大きく配されているのは、魔除けの意味を持つ「猪の目」(いのめ)。背面にある留め具を用いて、本矢籠を腰に差していたと考えられています。
また、本矢籠に備えられた矢には、しっかりとした矢羽と鏃(やじり:矢の先端に取り付け、目標物を突き刺す部分)が20本すべてに装着されており、保存状態が良好であることが窺えるのです。
矢の持ち手部分である箆(の)に施された節(ふし)は黒漆塗。さらには、「羽中節」(はなかぶし)と呼ばれる矢羽の中の節に、蒔絵(まきえ:漆で描いた文様の上から、金粉や銀粉などを蒔き付けて表面に定着させる技法)の技法で、矢籠と同じ唐草の文様が描かれています。他にあまり類を見ない、珍しい形状の矢籠です。