弓
未査定
しゅうるしぬりしんのしげとうゆみ 朱漆塗眞の重籐弓 一対/ホームメイト

本弓は、その芯に竹と木の2種類の材料が用いられた「合弓」(あわせゆみ)であり、それらが外れることを防ぐため、籐(とう)が等間隔に、そして密に強く巻き締められています。非常に手間がかかっていることが窺えるこのような弓は、「重籐の弓」(しげどう/しげとうのゆみ)と呼ばれ、大将クラスの武将などが持つ物でした。重籐の弓は、本弓のように、握りの上部に36ヵ所、下部に28ヵ所、籐を巻くことが正式であり、これは、古代中国の思想や仏教で用いた「三十六禽」(さんじゅうろっきん)、古代中国の星座名である「二十八宿」(にじゅうはっしゅく)になぞらえたものと考えられています。
また、重籐の弓は、芯を黒漆塗にすることが一般的ですが、本弓は華やかな朱塗が施されており、さらには1対で見つかっていることからも、希少価値の高い1張です。