歴女について

歴女におすすめの浮世絵

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「浮世絵」とは、江戸時代に発達した風俗画のことです。江戸時代には、木版印刷が普及して本や木版画が身近な物となり、歴女が好きな武将を描いた「武者絵」や「偽名絵」(にせなえ)が数多く描かれました。また、浮世絵は観賞するだけではなく、切り抜いて遊ぶなど「おもちゃ」としても活用されたのです。新たな浮世絵の魅力に気付ける、歴女におすすめの浮世絵についてご紹介します。

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    浮世絵」とはこの世を「憂き世」と考えて、どうせ嫌なことばかりなら、当世を謳歌して楽しく生きようと描かれた絵のことです。主に、役者を描いた「役者絵」や遊女を描いた「美人画」が描かれましたが、歴女におすすめの浮世絵は、やはり甲冑姿の勇敢な武将を描いた「武者絵」です。

    武者絵が描かれ始めたのは、江戸時代中期。「源氏物語」や「平家物語」などの中世文学を当世風俗画に見立てて描いた「鈴木春信」、「義経記」や「伊勢物語」などの軍記物語を題材とした勝川派の祖「勝川春章」(かつかわしゅんしょう)の作品に、見られるようになります。

    そんな武者絵がもっと描かれるようになったのは、1797年(寛政9年)に出版された「絵本太閤記」が一因です。これは、「豊臣秀吉」の生涯を浮世絵師「岡田玉山」(おかだぎょくざん)が挿絵を描いた物語で、当時大ブームとなりました。

    勝川春朗/葛飾北斎

    勝川春朗/葛飾北斎

    勝川春章の弟子として有名なのは、「勝川春朗/葛飾北斎」(かつかわしゅんろう/かつしかほくさい)や「勝川春英」(かつかわしゅんえい)ですが、なんと葛飾北斎は、絵本太閤記に登場する「加藤清正」を題材とした「加藤清正公図」を1799年(寛政11年)に肉筆画で描いています。

    勝川春英の弟子「勝川春亭」(かつかわしゅんてい)も、歴女が憧れる「巴御前」(ともえごぜん)を題材とした「巴御前 武蔵三郎左衛門有国」(ともえごぜん むさしさぶろうざえもんありくに)など、多くの挿絵や武者絵を手掛けました。

    その武者絵が浮世絵のジャンルとして確立するのは、江戸時代後期。第一人者とされたのは、「歌川国芳」(うたがわくによし)です。

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    偽名絵とは

    歌川国芳

    歌川国芳

    歌川国芳は、1797年(寛政9年)生まれ。1811年(文化8年)15歳のときに「歌川豊国」(うたがわとよくに)に入門しました。

    1814年(文化11年)に画壇(がだん:画家達の集団)に登場し、1827年(文政10年)、中国の小説「水滸伝」(すいこでん)がブームとなり、これを題材に描いた錦絵「通俗水滸伝豪傑百八人之一箇」(つうぞくすいこでんごうけつひゃくはちにんのひとり)が大当たりとなり、名声を勝ち取ったのです。

    ここで注意したいのは、1804年(文化元年)、江戸幕府の禁令により、徳川家や天正年間の大名家を描くことが禁止されたこと。流行した絵本太閤記は、豊臣秀吉が主人公であり、時の将軍・徳川家より人気が高いのは不適切として、同年に絶版とされています。

    しかし、歌川国芳は、1848年(嘉永元年)に、絶版とされた絵本太閤記をもとに「太平記英勇伝」全50枚シリーズを描くのです。書かれている名前は、すべて偽名。本当は「太閤記」を描きたかったけれど、まだ禁令が適用していたため、名前を変えた「偽名絵」(にせなえ)として出版したのです。「今川義元」が「稲川義元」、「森蘭丸」が「保里蘭丸」になるなど、史実とは違う名前になっているのが特徴です。

    月岡芳年

    月岡芳年

    また、歌川国芳の弟子「月岡芳年」(つきおかよしとし)も武者絵を得意としました。

    月岡芳年は、1839年(天保10年)生まれ。日本画家「月岡雪斎」(つきおかせっさい)の養子です。

    血まみれの「残酷絵」が有名ですが、実は、12歳のときに歌川国芳に入門。師と同じく、武者絵が秀逸と評価されています。

    江戸幕府が滅亡して新しく明治時代になると、明治政府は、1878年(明治11年)を境として、絵師達に西洋の歴史画にならった「正史」(明治時代初期において正しいとされていた歴史)の絵を描かせます。

    そこで月岡芳年は、「天照大神」から江戸幕府3代将軍「徳川家光」までの51人の英雄を描いた「大日本名将鑑」(だいにほんめいしょうかん)や、「上杉謙信」など32人の英雄を描いた「芳年武者无類」(よしとしむしゃぶるい)、月をテーマに武将を描いた「月百姿」(つきのひゃくし)などのシリーズ絵を描くのです。

    源頼朝」が由比ヶ浜で行なった1,000羽の鶴を放つ大日本名将鑑の「右大将源頼朝」(うだいしょうみなもとのよりとも)や「新田義貞」(にったよしさだ)が腰に差していた刀剣を海に捧げて勝利を祈る月百姿の「稲むらか崎の明ぼのの月」(いなむらかさきのあけぼののつき)は、ため息が出るほどの美しさ。血みどろ絵とは対照的な淡く優しい色彩に、歴女もきっと癒されます。

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    • 浮世絵師「歌川国芳」の生涯や、作品に関する様々なエピソードをご紹介します。

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    • 徳川十五代将軍のひとり、第3代将軍・徳川家光についてご紹介します。

    おもちゃ絵とは

    浮世絵は観賞するだけではなく、子どもが楽しんで遊ぶ「おもちゃ」としても普及しました。浮世絵には、高価な肉筆画と安価な木版画の大きく2種類がありますが、木版画は本当に値段が安くてお買い得だったため、庶民でも気軽に購入して楽しむことができたのです。どんな遊び方があったのか、歴女の皆さんにご紹介します。

    はめかえ絵

    「はめかえ絵」とは、ずばり着せ替え人形のこと。ひとりの人物に対して、様々な髪型や着物、小物の絵が描かれているので、これを切り抜いて、はめ変えて遊びます。人物は、当時人気の歌舞伎役者達。髪型や洋服は、当時の最先端です。まるで現在のファッション誌を見るように、江戸っ子達は浮世絵を見て遊ぶことで、センスを磨いていたのです。

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      歌舞伎で使われる日本刀について様々な角度からご紹介します。
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    両面絵

    「両面絵」(りょうめんえ)とは、人物などの表と裏がぴったりと合うように描かれた絵のこと。切り抜いて貼り合わせ、間に箸などの棒を挟むことで紙人形となり、操って立体的に遊ぶことができました。紙人形の中心に重りを付けた糸を付ければ、でんでん太鼓としても楽しめます。

    立版子

    「立版子」(たてばんこ)とは、絵が立体となって楽しめる、ペーパークラフト。飛び出す絵本のような物。江戸時代の後半から大正時代はじめにかけて、多数出版されました。遊び方は、切り抜いて折りたたみ、組み立てるだけ。簡単にできる物から、細かいパーツを必要とする難しい物までありました。

    歴女におすすめの浮世絵

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    歴女におすすめのお祭り

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    勇壮な合戦絵巻に鉄砲隊の演武、甲冑姿の武者達や、姫を乗せた輿(こし)の行列など、歴女の心を躍らせるイベントが目白押し。それが、戦国武将ゆかりのお祭りです。現在、全国各地で戦国武将にまつわるお祭りが開催され、毎年多くの観客を集めています。お祭りでは、歴史の教科書や時代劇でしか観ることのできなかった戦国時代の風景が、まさに目の前で再現されるのです。歴女のみなさんもその世界へいざなわれ、迫力に圧倒されることでしょう。そんな全国の名だたるお祭りのなかから、山梨県甲府市の「信玄公祭り」、京都府京都市の「時代祭」(じだいまつり)、愛知県名古屋市の「名古屋まつり」、福島県相馬市の「相馬野馬追」(そうまのまおい)の4つをピックアップ。歴女におすすめのお祭りとして、特徴や見どころをご紹介します。

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