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忍者コスプレのポイント

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歴史にまつわるコスプレの中でも、特に人気なのが「忍者コスプレ」です。忍者は、歴史の表舞台に登場することがほとんどなく、非常に謎に満ちた存在。だからこそ、多くの人が忍者に心惹かれるとも言えます。まずは、忍者がどんな存在かを踏まえて、忍者コスプレを楽しむためのポイントをご紹介します。

忍者の基礎知識忍者の基礎知識
忍者の成り立ちや歴史をはじめ、忍者が使用した手裏剣などの道具についてご紹介します。

「忍者」とは

忍者の歴史―最初の雇い主は聖徳太子?!

忍者

忍者

忍者とは、忍術を使って諜報活動などを行なう人のこと。一説には、6~7世紀の日本に、すでに存在していたと言われています。日本最古の歴史書「日本書紀」に、「朝鮮半島の新羅[しらぎ]との戦いで、新羅の間諜[かんちょう:現代におけるスパイ]を捕らえた」と記述があるため、日本にも同様の職種が存在したと考えられるのです。

また、江戸時代に書かれた忍術書では、日本で初めて忍者を使ったのは、「聖徳太子」(しょうとくたいし)と記されています。情報収集の目的で、部下の「大伴細人」(おおとものさびと)を「志能便」(しのび)と名付けて用いました。当時、有力豪族達は、同じ一族であっても流血を伴う権力闘争を行なっており、聖徳太子は護衛の意味も含めて忍者を使ったのではないかと考えられています。

忍者の存在が史実で確認できるのは、14世紀の南北朝時代以後です。1368~1375年(応安年間)に成立したとされる文学作品「太平記」に、「忍び」という言葉が登場しています。

そして歴史的に忍者が活躍したのは、15~16世紀の戦国時代。戦に情報は欠かせず、各地の戦国大名は、野武士や山賊を忍びとして雇うようになります。さらに重要度が増してくると、特定の戦国武将の専属となる「忍び集団」が現れました。

忍者の流派―40を超える忍者集団がいた?

様々な流派の忍者が各地で活躍

様々な流派の忍者が各地で活躍

集団化した忍者は、様々な流派に枝分かれしていきます。

忍者の流派として、特に有名なのは「伊賀流」(いがりゅう)と「甲賀流」(こうかりゅう)です。

戦国時代には、この2つの流派以外に40を超える忍者集団が各地で活躍し、以下の5つが代表的な忍者集団と言われています。

伊賀流
伊賀(現在の三重県伊賀地方)は、本格的な忍者が誕生した地と言われ、伊賀から全国へと散らばったとされています。伊賀流は、ひとりの主家に仕えるのではなく、依頼を受けて忍びを派遣するシステムを取っていました。「伊賀者」(いがもの)とも呼ばれます。

甲賀流
甲賀(現在の滋賀県南部)は、有力な53家の地侍が中心となった忍者集団です。「薬売り」と聞くと富山が有名ですが、実は甲賀こそ元祖「薬の里」。医療や薬に精通しており、薬を売り歩きながら諜報活動を行なっていました。「甲賀者」(こうがもの)とも呼ばれます。

雑賀衆(さいかしゅう)
紀伊(現在の和歌山県及び三重県南部)における、忍術の使い手「雑賀孫一」(さいかまごいち)が率いた鉄砲隊で有名。何千丁もの鉄砲を所有していたと言われています。

根来衆(ねごろしゅう)
紀伊の「根来寺」の僧兵による集団です。雑賀衆と同じく、鉄砲を早くから取り入れた忍び集団でした。

奪口(だっこう)
河内(現在の大阪府東部)における、鎌倉時代末期の武将「楠木正成」(くすのきまさしげ)を祖とする忍者集団です。方言を自在に使い、情報収集することが得意でした。

江戸時代に入り、争いのない平和な時代が訪れると、忍者の任務は大きく変わります。「江戸城」をはじめ、各の城の警備や城下町の治安維持に携わるようになりました。なお、忍者という言葉が定着したのは、昭和30年代に入ってからです。

忍者の仕事―最大の役割は「生き延びて戻り、情報を伝える」こと

忍者は、「忍」という言葉が示す通り、人に知られずに主君の命令を遂行する必要がありました。戦国時代を例に、忍者の4つの役割を見てみましょう。

諜報活動
変装したり、闇に紛れたりして敵陣に侵入し、情報を収集。忍者の最も重要な任務と言っても過言ではありません。極力戦闘を避け、生きて戻ってくることが求められました。
忍者の役割 暗殺

忍者の役割 暗殺

暗殺・放火
主君に命じられた敵を暗殺。放火や破壊活動も含めて、確実に敵を仕留めるために手段は選びません。
情報操作
敵を惑わす偽情報を流すなどして、作戦ミスを誘います。また、敵方を味方に寝返らせるための根回しも担っていました。
戦闘
ときには戦場に出向いて、戦いに参加。敵が油断しているところを急襲し、戦いの主導権を握るために動きます。

忍術とは―総合的知識をもとにしたサバイバル術

現在にも語り継がれる忍びの方法や心構えなどを記した忍術書は、江戸時代、17世紀中頃に成立しました。最も有名なのは、1676年(延宝4年)に編纂された「万川集海」(まんせんしゅうかい)です。これは、伊賀と甲賀の忍術すべてを記したとされる忍術伝書で、全22巻にも及び、忍者の教科書とも言われています。

この万川集海には、忍者に関するQ&Aや、特殊な道具(忍器)、様々な忍術などが記されています。忍術は、「交際術」、「対話術」、「記憶術」、「伝達術」、「呪術」、「火薬術」、「遁甲」(とんこう:占星術の一種)の他、「医学」、「薬学」、「食物」、「天文」、「気象」など、様々なジャンルを網羅。つまり、博識に及ぶ忍術は、最高のサバイバル術とも言えるのです。

万川集海は、現代語訳はもちろん、忍者の術や忍び道具などを多くの写真で分かりやすく紹介した解説本も出版されています。忍者コスプレをより深く楽しむために、一読しておくのもおすすめです。

忍者コスプレのココがポイント!

実は黒じゃない、忍び装束

一般的に「忍者」と聞くと、真っ黒な戦闘服の「忍び装束」(しのびしょうぞく)をイメージする方がほとんどではないでしょうか。

「闇夜を疾走する黒い影」というイメージや歌舞伎の黒子の衣装などから、忍者と言えば黒装束が定着していますが、実際は柿渋で染めた濃い茶色や藍染めの紺色が多く用いられたと言います。この2色は、様々な場面で目立ちにくく、藍染めは虫や蛇を寄せ付けないという利点もありました。逆に、黒色は暗闇で輪郭が浮かびやすいという難点があったのです。

自分らしく楽しむ忍者コスプレ

自分らしく楽しむ忍者コスプレ

しかしながら、忍者コスプレをする際には、思い切って様々なカラーや模様を施した忍び装束で楽しんでもOK。

自身の忍者コスプレ姿が目立つ色を選択したり、逆に夕暮れ時には風景と一体化できる色を着て、風景に溶け込んだ写真を撮影したりするのも面白いものです。

自由に自分らしい忍者姿を楽しみましょう。

忍び装束の基本アイテムは6つ

忍び装束は、基本的には次の6つのアイテムから成り立っています。

  1. 頭巾(ずきん)

    頭を覆う「頭巾」は、1枚の布からできています。大きさは2m×50cmぐらいの物が主流。顔を隠す以外に、包帯や壁を登るロープとしても活用したため、かなり大きな布を用いていました。忍者コスプレにおいては、次の3点が、かっこ良く忍者頭巾を着こなすポイントです。

    忍者コスプレで頭巾を着こなす3つのポイント

    忍者コスプレで頭巾を着こなす3つのポイント

    1)布の長辺を左右にして頭にかぶり、右側の布を折り返して、鼻を包むように巻きます。

    2)右側から持ってきた布を、左側の布で抑えて後ろへ引き、左側の布はあごの下を通します。このとき、左側の布は折り返しません。

    3)左右の布を後ろに回して結びます。緩すぎや締めすぎに十分注意しましょう。

  2. 上着

    作務衣(さむえ)の上のような形態。袖の長さを調整できるように袖を持ち上げるための紐が付いています。

  3. 手甲(てっこう)

    手の甲を隠すとともに、虫よけや保温の役割も担います。

  4. 袴は、平安時代から使われていた「括袴」(くくりばかま)と呼ばれるタイプ。動きやすいよう裾を紐で括ることができ、膝が自由に動く余裕のある作りです。

  5. 脚絆(きゃはん)

    忍者は草むらに隠れたり、疾走したりもするので、裾から草などが入らないように袴を縛った上に布を巻き、足を保護していました。これを脚絆と呼びます。

  6. 足袋

    戦国時代の「足袋」(たび)は、革製が主流。底に綿が入っており、足音を消すのに役立ちました。しっかりと着用できるよう足首で巻く紐も付いています。

12の隠しポケットに注目!

忍者コスプレのポイント 隠しポケット

忍者コスプレのポイント 隠しポケット

忍び装束が普通の衣服と大きく違う点は、大小12もあったとされる隠しポケットの存在です。このポケットは、体の急所を守るために施されており、手裏剣など固い物を入れて盾にしていたとされています。

また、忍者の衣装としてよく知られている「鎖帷子」(くさりかたびら)は、鉄の網でできたシャツで、刃物による攻撃の防御と考えられていました。しかし、鎖帷子の重さは5~15kgもあり、忍びを行なうにはあまりに重いため、実際には着用されていなかったとするのが、近年における歴史家の見解です。

忍者衣装を手作りするのであれば、この隠れポケットを衣装に施せば、人から見えなくても自分の気分はグンと上がります。「このポケットが、忍者コスプレのポイント!」と話題にしても盛り上がることでしょう。

「変装術」に着目した忍者コスプレ

忍者にとって1番のご法度は、相手に忍者だと見破られてしまうこと。そこで、普段は農民や町民として普通に生活し、任務の際は変装するなどして、身元がバレるのを防いでいました。特に、敵地で情報を集める際は、よそ者でも怪しまれない職業に変装する必要があったのです。これは、「七方出」(しちほうで)、または「七化」(しちげ)と呼ばれた忍者の変装術で、主に7つの職業に扮していました。

虚無僧(こむそう)
変装術に着目 虚無僧のコスプレ

変装術に着目 虚無僧のコスプレ

「虚無僧」は、禅宗の一派である「普化宗」(ふけしゅう)の僧で、編笠で顔を隠せるのがポイントです。

一般庶民
農民や町民の姿でその町に溶け込みます。

放下師(ほうかし、曲芸人)
「放下師」とは、手品や曲芸などを行なう大道芸人のこと。周りを油断させやすいというメリットもあります。

出家(しゅっけ、僧侶)
「托鉢」(たくはつ)に扮して、家々を回りながら情報を得ていました。

山伏(やまぶし)
「山伏」は、山野に住んで修業する僧のこと。各地を旅することが当たり前なので、情報収集も怪しまれずに行なえます。

商人
商品を売り歩きながら情報収集することが可能で、大きな屋敷にも出入りできます。

猿楽師(さるがくし)
「猿楽師」は、能楽師のことで江戸時代までの呼び名です。職業柄、大名に招かれることもあり、城内を探るのに最適な変装と言えます。

忍者コスプレを楽しむのに、この「変装術」に着目するのもひとつの手。例えば、忍者の衣装を着た上に、七方出の衣装を着ます。七方出の衣装に歌舞伎の早変わりのように簡単に脱げる工夫を施せば、忍者の変装術気分を味わうことができるのです。

忍者体験スポットで、忍者コスプレを楽しもう!

日光江戸村ワンダーランド/忍者屋敷

江戸ワンダーランド 日光江戸村
/忍者屋敷

気軽に、または本格的に忍者コスプレを楽しみたい、どちらのタイプにもおすすめなのが、忍者衣装の着付け体験ができる施設の利用です。

忍者集団が日本各地にいた様に、江戸ワンダーランド 日光江戸村/忍者屋敷など、忍者に関係する施設やテーマパークも全国に点在しています。本格的な忍者衣装に身を包むことはもちろん、手裏剣などの武器を使った忍者体験をしたり、様々な仕掛けがある忍者屋敷を探索したり、と施設によっていろいろな体験が可能です。

本格的な忍者修業ができる場所もあるので、「身も心も忍者になりたい!」という人は、参加してみてはいかがでしょうか。

旅探 テーマパーク
日本全国のテーマパークを検索頂けます。テーマパークに関する情報が満載!

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