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憧れの日本刀を手に入れるなら、事前に知っておくべきことがあります。それは、日本刀に関する法律や相場、許可が必要なのか、どこで購入し所持できるのか、などです。信頼できるショップの見分け方についても詳しくご紹介します。一生ものの日本刀を選ぶために、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

刀剣商とは?

「刀剣商」とは、日本刀についての深い専門知識を持ち、日本刀を専門で扱う「古物商」のことです。

日本刀は、「古物営業法」上の「古物」(同法第2条第1項)に該当することから、法律上、警察署に古物営業の許可(美術品類)を申請し「古物商許可証」を取得しなければなりません。つまり、刀剣商になるには、古物商許可証が必要なのです。

許可証を取得することで、刀剣ショップまたは刀剣ネットショップを開業し、日本刀を販売することができます。

日本刀はどこで購入すれば良いの?

「日本刀が欲しい」と思ったときに、どこで購入するのが一番良いか?と聞かれれば、やはり刀剣商が経営する、専門の刀剣ショップがおすすめです。

注意したいのは、古物商許可証は持っていても、日本刀の専門知識をほとんど持たない業者です。例えば、骨董屋(こっとうや)の片隅や骨董市で日本刀を販売しているお店を見かけますが、そのようなお店は、日本刀専門のスタッフがいないことがほとんど。その日本刀の価値も分からずに、見当違いの査定をしていたり、贋作(がんさく)を見破れなかったりして、結局は消費者側が損をしてしまうことがあります。

また、オークションや通信販売など、現物を見ないで購入する場合は、要注意。サビや傷などの、日本刀の欠点を記載せずに販売する悪質な業者も存在し、問題となっているのです。

その点、日本刀についての深い専門知識を持った刀剣商の実店舗でなら、実際に日本刀を手にして購入できるので、一番安心。刀剣商の中には、さらに詳しい知識を持つ「刀剣評価鑑定士」もいます。

全国の刀剣商(刀剣店)紹介全国の刀剣商(刀剣店)紹介
日本全国の刀剣商(刀剣店)を一覧でご覧頂けます。

刀剣評価鑑定士とは?

刀剣評価鑑定士とは、全国の刀剣商によって組織されている「全国刀剣商業協同組合」が創設した刀剣商の専門資格。その制度趣旨は、日本刀の価値を正確に判断し、美術的な価値などの査定を行なえるだけの十分な知識や経験を有する刀剣商に、刀剣評価鑑定士資格を付与することで、刀剣商の社会的信用を担保する点にあります。

日本刀は、古物営業法上の古物(同法第2条第1項)に該当することから、法律上、営業所の所在する都道府県公安委員会から古物営業の許可を得た者(以下、古物商)であれば、取り引きが可能。つまり古物商であれば、誰でも日本刀の取り引きを行なえることから、刀剣評価鑑定士の資格制度を作ることによって、古物商との差別化が図られたのです。

古物商であれば、日本刀の取り引きを行なうことはできますが、必ずしも正確な日本刀の評価・査定ができるとは限りません。もし、不正確な評価・査定が行なわれた場合、刀剣商全体への信頼が揺らぎかねず、ひいては刀剣商の社会的地位が不安定になってしまうことにつながります。

そこで創設されたのが、日本刀の専門家であることを証明する刀剣評価鑑定士の資格。刀剣評価鑑定士試験の合格者に「刀剣評価鑑定士証」を交付し、日本刀の評価・査定を依頼されたときに、これを提示する制度運営上の義務を発生させることとしました。このように、顧客が安心して日本刀の評価・査定を依頼できる環境を作り出すことで、とかく分かりにくいと思われがちな日本刀の取り引きにおける透明性を確保することにもつながるのです。

現時点における刀剣評価鑑定士資格の位置付けは、民間団体である全国刀剣商業協同組合が主催した試験において、独自基準によって任意に資格認定される民間資格。国家試験合格によって得られる国家資格や、民間団体や公益法人が試験を実施し、これに合格することによって監督官庁や大臣などが有資格者と認定する公的資格とは異なっています。

業界内において、刀剣評価鑑定士の資格制度は、刀剣商としての能力が担保されていることは認められますが、社会的な認知度や評価はこれからだと言えます。まだ始まったばかりの制度ですが、将来的には、日本刀の評価・査定が行なわれる窓口は、刀剣評価鑑定士であるということが社会一般に認識されることが目標とされています。

刀剣評価鑑定士試験概要

刀剣評価鑑定士になるためには、刀剣評価鑑定士試験に合格する必要があります。そこで、刀剣評価鑑定士試験の概要についてご紹介します。

運営主体
全国刀剣商業協同組合の理事、監事、及び理事会で任命される外部委員(第三者)で構成される資格認定委員会。
受験資格
全国刀剣商業協同組合の組合員または賛助会員であって、10年以上の組合加入歴があり、かつ古物商許可証を取得後10年以上が経過していること。ただし、資格認定委員会に申請した上で特に承認された場合には受験可能。
出題形式
二者択一形式の全100問(制限時間60分)。
出題範囲
  1. 法令関連知識:「銃砲刀剣類所持等取締法」、「古物営業法」、「特定商取引法」、「消費者契約法」等。
  2. 刀剣関連知識:刀剣の知識、刀装具の知識、甲冑・武具の知識等。
  3. 実技関連知識:作刀・刀職の知識、刀剣の評価・鑑定についての知識等。
合格基準
全100問のうち、80問以上に正解すること。
費用
受験料1万円(テキスト代含む)。
なお、資格取得時の費用として5万円、更新手数料(5年ごと)として3万円が必要です。

購入時の注意点

日本刀を買おうと決めて刀剣ショップを訪れたものの、「日本刀が欲しい!」と言うだけでは、求める日本刀に出会い、満足な買い物ができる可能性は、残念ながら高いとは言えません。まずは、以下の3つを決めてから刀剣ショップに行くことをおすすめします。

最初に決める3つのポイント

欲しい日本刀のイメージ
日本刀には時代や流派ごとに特徴があり、人によって好みが分かれるところです。好きな刀工の名前や「古刀が欲しい」、「備前長船派の日本刀が欲しい」などを伝えると、刀剣商にも好みの日本刀のタイプが伝わり、それに沿った日本刀を薦めてもらえます。

好みのタイプを知るためにも、日本刀の見どころについて、ある程度の勉強が必要です。日本刀に関する書物を読んだり、日本刀を展示する美術館や博物館、鑑賞会等に足を運んだりして、イメージをつかんでおきましょう。

予算
日本刀にはランクがあり、美術館や博物館に飾られるような物から、無名の刀工の作まで、価格はピンキリです。いくら出してでも買う、という場合以外、買い物の際には予算があるはず。

予算によっては、自分の理想の日本刀は手に入らないかもしれませんが、予算内で好みに近い日本刀を薦めてもらうためにも、イメージと予算は、必ずセットで伝えるようにしましょう。

飾る場所
日本刀の飾り方

日本刀の飾り方

イメージ、予算と同時に考えておきたいのが「日本刀を飾る場所」です。通常刀身は飾らずに保管し「拵」(こしらえ:日本刀の外装。手の込んだ装飾で、美術的価値の高い物が多い)のみを飾ります。刀身も拵も、日光と湿気が大敵です。

刀身は、湿気の少ない冷暗所に、保存用の「白鞘」(しらさや)に入れて保管。拵は、刀身の代わりに「つな木」と呼ばれる木の刀を入れて、床の間あるいは日の当たらない場所に「刀掛け」を使用して飾ります。

せっかく日本刀を購入(所持)したものの、保管する場所が無い、という事態は避けたいものです。購入(所持)する前に、日本刀をきちんと保管できるような場所を確保しましょう。

日本刀を選ぶ際の3つの注意点

日本刀をはじめとする骨董品は、贋作が非常に多い物です。また、最も価値の高い日本刀とは、作られたときの状態を保っている(健全)物ですが、古い時代の物程、疵(きず)等の変化が多く、それが価格にも反映するために、その見極めが重要となります。

疵(きず)
疵はほとんどの場合、日本刀の価値を下げる物です。疵によっては、美観を損なうだけでなく、そこから折れてしまう恐れもあります。たとえ名工の作であっても、大きな疵のある日本刀は、購入をおすすめしません。
刃区(はまち)
一般的に、日本刀は「刃区が深いのは健全な証拠」とされています。研ぎすぎて薄く、細くなりすぎてしまい、刃区が少なくなっているような日本刀は、健全とは言えません。特に刃区がなくなっているような物は、購入しないほうが良いでしょう。
贋作(がんさく:偽物[にせもの])
刀剣商から購入するほとんどの日本刀には鑑定証が付いており、刀剣商が保証しているので、まず問題ありません。素人目に贋作を見抜くことはまずできませんが、少しでも「おかしい」と感じたら、遠慮なく質問し、納得できなければ、購入は見合わせましょう。

刀剣ショップに行ってみよう

刀剣商や刀剣評価鑑定士がいるお店では、古い日本刀を販売する以外に、日本刀に関する様々な相談に乗ってくれるところがほとんど。刀剣ショップは日本刀愛好家にとって、心強い味方です。

新作刀の購入・オーダーができる
刀剣商や刀剣評価鑑定士がいるお店では、古物だけではなく、現代作家の新作刀も扱っているところがあります。日本刀は欲しいけれど、以前に誰かが所有していた物は抵抗があるという場合には、新作刀がおすすめです。

自分好みの日本刀が欲しいと言う場合は、オーダーすることになりますが、刀工に直接注文するのは、初心者にはハードルが高い物。刀剣商や刀剣評価鑑定士に、イメージや予算等を伝えて、間に立って交渉してもらう方が、スムーズに進みます。

日本刀の研磨や手入れができる
日本刀を購入(所持)したものの、その後の管理はどうすればいいの?というのも、最初に感じる不安のひとつ。しかし、そんなときこそ、刀剣商や刀剣評価鑑定士に気軽にご相談を。刀剣ショップなら、日常的なお手入れに必要な道具を販売しており、その方法も教えてくれます。研ぎの仲介もしてくれるので安心です。
拵の制作ができる
購入(所持)した日本刀が、保存用の白鞘に入ったままで、新しく拵を作りたいという場合も、刀剣ショップによっては、注文を受け付けてくれるところもあります。

日本刀の鑑賞・手入れ作法動画

日本刀の鑑賞や日本刀を取り扱う際の重要なポイントを動画でご覧頂けます。

  • 刀剣鑑賞作法
    刀剣鑑賞作法
  • 刀剣手入れ作法
    刀剣手入れ作法

うまい話に注意

日本刀は掘出物が少ない骨董だと言われています。突然見つかった名工の作が破格で買えるなどと言ううまい話はないということを、肝に銘じておくことが大切です。友人や師匠などから日本刀を譲ってもらうという話もよく聞きますが、トラブルのもとですので、慎重に対処しましょう。

また、日本刀は購入(所持)後の管理も欠かせない物。自分でできるメンテナンス法を教えてもらえたり、研ぎに出したりといったアフターケアをきちんとしてくれるかどうかも、業者選びの大切なポイントです。

日本刀の法律

日本刀を購入(所持)する際に、まず疑問に思うのが、日本刀を所持するには、許可証が必要なのか?ということ。結論から言えば「銃砲刀剣類登録証」が必要です。

銃砲刀剣類登録証とは?

銃砲刀剣類登録証

銃砲刀剣類登録証

日本では「銃砲刀剣類所持等取締法第14条」の規定により、美術品もしくは骨董品として価値のある火縄式銃砲などの古式銃砲、または美術品として価値のある刀剣類は、各都道府県教育委員会(旧:文化財保護委員会)において登録しなければならないと定められています。正規の鍛錬方式によって作刀された日本刀は、すべて「銃砲刀剣類登録証」が必要です。

日本刀を新しく購入(所持)する場合には、銃砲刀剣類登録証がもれなく無料で付いてきます。日本刀の購入者は、購入した日から許可を得たということになり、持ち帰ることが可能です。逆に、登録証のない日本刀は「銃刀法」(銃砲刀剣類所持等取締法)違反となり、所持することはできません。

さらに言えば、登録証のない日本刀は、真剣ではなく模造刀(もぞうとう:レプリカ)の疑いがあります。購入(所持)する日本刀に銃砲刀剣類登録証が付いているかどうかは、必ず確認しましょう。

所有者変更届出書による手続きを行なうこと

新しく日本刀を購入(所持)した人や、おじいさんなどからの形見分で日本刀を相続し、手元に銃砲刀剣類登録証があるという人は、もう1ステップ「所有者変更届出書」(名義変更)の手続きが必要となります。日本刀を取得後20日以内に、鉄砲刀剣類登録証に記載されている教育委員会へ所有者変更届出書を郵送か持参して提出します。届出に関する費用は無料です。所有者変更届出書は、どこの刀剣商にも置いてありますので、購入(所持)した場合でなくても、相談してみると良いでしょう。

銃砲刀剣類登録証がない場合に必要な手続き

遺品等で銃砲刀剣類登録証が見つからないという場合は、警察への届出が必要です。

警察への届出
現物を発見した状態のままで持参します。発見した日時・場所・いきさつなどを尋ねられるだけで、登録していなかったことを咎められることはまずないので、安心して届出ましょう。届出をすると「銃砲刀剣類発見届出済証明書」が発行されます。このときの費用は無料です。
教育委員会に登録申請
お住まいの地域の都道府県教育委員会に銃砲刀剣類登録証と所有者変更届出書を申請します。銃砲刀剣類登録証には審査が必要。「その日本刀が美術品または骨董品として、価値があるかどうか」を鑑定し、合格すると、その場で銃砲刀剣類登録証が発行されます。登録手数料は6,300円です。(2018年[平成30年]現在)。なお、所有者変更届出書の費用は無料です。
銃砲刀剣類登録証を提出 都道府県教育委員会一覧銃砲刀剣類登録証を提出 都道府県教育委員会一覧
刀剣類の購入(所持)や譲渡・相続の際には、名義変更届を教育委員会に
提出します。お住まいの地域からお探し下さい。

日本刀の形をしていても、日本古来の方法で作られた日本刀でなければ、合格しません。不合格になった場合は、所持できないので、基本的には警察に廃棄してもらうことになります。廃棄の対象は刀身のみで、拵は所持しても問題ありません。

刀剣類所持取締法(銃刀法)違反となるのは?

晴れて自分名義の銃砲刀剣類登録証を手にし、所持している日本刀は「美術品」として認められました。しかしながら、認められたのは、あくまでも鑑賞する美術品としてのみです。それ以外の目的で使用すると罰せられるので、注意が必要です。

銃刀法違反となる場合
  • 銃砲刀剣類登録証がないまま日本刀を所持している。
  • 銃砲刀剣類登録証の登録審査に不合格となったのに、そのまま日本刀を所持している。
  • 銃砲刀剣類登録証はあるが、持ち運ぶときに携帯しないで、持ち歩いたり、振り回したりした。

ニュース等で「日本刀を所持、銃刀法違反で逮捕」と報じられた場合は「日本刀を所持」したことではなく「日本刀を持ち歩いた」ことが問題なのです。たとえ振り回さなくても、すぐに鞘から抜ける状態で持ち歩くだけで、危険行為と見なされ違反となります。持ち運ぶ際は、しっかりと梱包し、必ず銃砲刀剣類登録証を一緒に携帯しましょう。

その他に手続きが必要な場合

日本刀の現物ならびに鉄砲刀剣類登録証の盗難や紛失があった場合、または保管を委託する場合等は、登録のときと同じように、警察と教育委員会への届出が必要となります。

日本刀の相場とは?

日本刀の相場とは?

日本刀の相場とは?

日本刀の価値は、相場の変動を除けば、あまり左右されないと言われています。それは、日本刀には、明確なランク付けや価格の基準があるから。日本刀を入手する場合も、売りに出す場合にも気になる、価格が決められるポイントをご紹介しましょう。

知名度が高いこと
ランク付けされた有名な日本刀や、人気の高い刀工流派や刀工の作品、特に現存する数が少ない刀工の銘(めい)が残っている日本刀は需要が高いため、自然と高値になります。
制作年代が古いこと
日本刀は制作された年代によって、価格が大きく変動します。一般的に、古ければ古い程、価値が高くなると言えるでしょう。
日本刀の状態が良いこと
大きな疵はもちろん減点の対象ですが、ごく小さな疵や割れ、サビ、刃文の出方などでも、査定額は変わってきます。この査定が一番変動しやすく、江戸時代には高い評価をされても、その後に付いた疵などで、評価が下がってしまうこともあるのです。
日本刀のサイズや付属品の有無
以上の点で高いランクとなった物でも「脇指」(わきざし)や「短刀」(たんとう)などの短い物は「太刀」(たち)や「打刀」(うちがたな)などの長刀に対して50%前後の価格です。また、拵の細工が美しく美術品として価値ある物と査定されれば、高値が付くこともあります。

日本刀のランクとは?

日本刀は、昔から明確なランク付けが行なわれてきました。例えば、江戸時代には、切れ味の優れている順に「最上大業物」(さいじょうおおわざもの)・「大業物」(おおわざもの)・「良業物」(よきわざもの)・「業物」(わざもの)・「混合」(こんごう)と区別されたことが「懐宝剣尺」に記されています。

また昭和初期には、出来が良いとされる順に「最上作」・「上々作」・「上作」・「中上作」・「中作」と「日本刀工辞典」で区別されています。上位のランクになれば、それが価格にも反映され、非常に高額となるのです。

現代の日本刀は「公益財団法人 日本美術刀剣保存協会」(日刀保)発行の鑑定書によって、以下のようにランク付けがされています。その日本刀の真贋だけでなく、日本刀としての歴史的価値まで含めて審査された物です。ランクが低い物から高い物まで順にご紹介しましょう。

保存刀剣
  • 江戸時代以前の各時代、各流派の作で銘が正しい物。もしくは無銘でも年代や系統が分かっている物。地刃に多少の衰えや疵、補修があっても鑑賞に堪えられ、美観を著しく損なわない物。
  • 明治時代以降の刀工の作品は、在銘で出来の良い物。
  • 「再刃」(さいば:焼直し)の物は不合格。ただし、南北朝時代以前の在銘の作で、資料性が高く、地刃や茎(なかご)の荒れが少ない場合の再刃は、その旨を注記して合格とする場合があります。
特別保存刀剣
  • 保存刀剣よりも出来が良く、保存状態が良い日本刀。
  • 再刃の物は、基本的に不可。ただし、南北朝時代以前の刀工在銘の作で資料性が高い物は合格とする場合があります。
  • 室町時代及び江戸時代の無銘作は不合格。ただし、著名刀工の上作と鑑定され、保存状態の優れた物は、合格とする場合があります。
重要刀剣
  • 特別保存刀剣よりも保存状態が良好で、国認定の重要美術品に準ずると判断される物。
  • 上記の中でも、南北朝時代以前の物は、無銘作でも合格。室町時代以降の物は、在銘に限り合格。江戸時代以降の作は、原則として生ぶ(うぶ)茎在銘の物。
特別重要刀剣
  • 重要刀剣よりも、さらに一段と出来が傑出し、保存状態に優れ、資料的価値が極めて高い物。
  • 国認定の重要文化財に相当する、または国指定の重要文化財に順ずると判断される物。

保存刀剣、特別保存刀剣は年5回程度、重要刀剣は年1回、特別重要刀剣は2年に1回審査が行なわれ、上記の基準に合格した日本刀に対して鑑定書が発行されます。

模造刀と真剣の違い

「模造刀」(もぞうとう)とは、日本刀を模して作られた用具のこと。そのうち「居合い」等の武道に用いられる物は「模擬刀」(もぎとう)と呼ばれます。

実際に切ることはできなくても、不用意に持ち歩くと銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)違反で罰せられることもあるので、注意が必要です。

模造刀とは

日本刀を模して金属で作られたレプリカで、観賞用の刀と居合い等の武道に用いられる刀があります。

材質は、亜鉛合金やジュラルミン等のアルミ合金で、刃は無く「斬れない」ことが前提。銃刀法においては「刃物ではない」とされている物です。

鉄やステンレス等の鉄合金や硬質合金は、たとえ現状は刃がなくとも、研げば容易に刃ができて、殺傷に用いることができるため、違法刀剣となり、所持しているだけで銃刀法違反となります。

真剣とは

鋼鉄でできた「斬ることができる」本物の日本刀のこと。玉鋼(たまはがね)を原材料として日本古来の方法で作られた、焼き刃のある日本刀だけでなく、戦前に作られた軍刀や儀礼刀なども真剣です。

たとえ刃がない状態でも、少しの加工で刃が付けられるような鉄や硬質合金の物は、真剣とみなされます。

模造刀でも銃刀法違反になるの?

模造刀は、銃刀法で定義されている名称は「模造刀剣」(もぞうとうけん)で、すぐに鞘から抜ける状態で携帯することは禁止されています。たとえ模造刀に殺傷能力がなくても、周りに不安を与えるだけで罰則の対象となるのです。

きちんと袋に入れて、ひとめで日本刀だと分からないようであれば、運搬だと認められますので、持ち運ぶ際には厳重に梱包するようにしましょう。

模造刀と真剣の見分け方

よくできた模造刀と真剣を見分けるのは難しいかもしれませんが、以下のポイントを参考にしてみて下さい。

焼き刃がある
真剣の中でも日本刀には、刃に焼き刃がありますので、見分けが付きやすいです。
磁石を近づけてみる
日本刀の原料である玉鋼は砂鉄から作られるので、日本刀に磁石を近づければくっつきます。くっつかなければ模造刀です。
重さ
真剣は、何層も折り重なってできているため、型取りしているだけの模造刀と比べると、かなりの重量があります。
大きさ
模造刀は、本物の日本刀に比べて小さめに作られていることも多いので、大きさも判断の材料となります。

海外への持ち出し

日本刀の愛好家は日本国内のみならず、世界中にいると言っても過言ではありません。贈り物や輸出等で、海外に日本刀を発送することになったら、どうすれば良いでしょうか。ここでは、日本刀を海外に持ち出す方法や、気を付けるべき点などについてご説明します。

文化庁で輸出許可証を発行

国指定の文化財である国宝や重要文化財、重要美術品は、輸出が禁止されていますので、これらに該当する日本刀は、海外に持ち出すことはできません。

国宝や重要文化財、重要美術品のいずれにも該当しない日本刀は、海外に持ち出すことができ、その際は「古美術品輸出監査証明証」の発行が必要です。

「文化庁文化財部美術学芸課 調査指導係」もしくは「京都国立博物館普及室輸出監査係」に電話等で連絡。日本刀を輸出したい旨を伝え「古美術品輸出監査証明申請書」をFAXまたは郵送してもらいます。

文化庁文化財部美術学芸課 調査指導係
〒 100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
TEL 03-5253-4111(内線2887)
FAX 03-6734-3821
京都国立博物館普及室輸出監査係
〒 605-0931 京都府京都市東山区茶屋町527
TEL 075-541-1151

【申請書類及び必要部数】

  • 古美術品輸出監査証明申請書:2部
  • 持ち出す日本刀に付属の「鉄砲刀剣類登録証」(表面)の写し:2部
  • 持ち出す日本刀の全身、茎の写真:2部

申請された日本刀が輸出禁止品でないことが確認されれば、古美術品輸出監査証明証が発行されます。許可が下りるまでは、2週間程度です。

注意点
古美術品輸出監査証明証の有効期限は、発行日から1年以内となっており、1回の輸出に限り有効となっていますので、気を付けましょう。

海外への発送

一般的にはEMSなどの航空貨物を利用して郵送しますが、発送する日本刀と輸出許可証を税関に提出すれば問題ありません。

注意点
EMSなどの航空貨物は、各社制限を設けていることがあるので、事前に、日本刀を輸出先の国に郵送可能かを問合せましょう。

EMSは料金が安く、保険料も上限が200万円まで保証されますが、利用できる航空会社が限られています。FedExは料金がやや高めで、保険料の上限は1,000ドルまでですが、送ることができない国がほとんどないので、EMSで送ることができない場合に利用すると良いでしょう。

もしも、上記の保険料で足りない場合は、損保保険会社で、別途保険を掛けることができます。保険会社にもよりますが、数千万円の単位までカバーしていることがほとんどです。

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刀剣鑑賞のマナー

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2015年(平成27年)に「刀剣ブーム」が起こったことで、関連書籍も数多く発売されました。ところが、写真だけで伝えるのがとても難しく、専門用語を多く用いて説明しなくてはならないのが日本刀(刀剣)の特徴でもあります。そこで、難しく感じてしまう前に、実際に触れてみて、日本刀(刀剣)を味わってみるのはいかがでしょうか。 写真や展示では分からない重量感、茎(なかご)の感触など、直に触って分かることが沢山あります。作法を身に付ければ、刀剣鑑賞は難しいことではありません。日本刀(刀剣)に親しむことを目的としたビギナー向けのイベントは各地で催されており、その形式も様々ですが、ここでは、直に鑑賞することを前提に、必要な知識やマナーをご紹介します。

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日本刀の格付けと歴史

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「美術品」として価値が高い日本刀(刀剣)。現代に受け継がれるまで、様々な「格付け」(価値付け)が行なわれ、大切に扱われてきました。例えば、将軍や天皇が所持した宝物としては「御物」(ぎょぶつ)の格付け、よく斬れる「武器」としては「業物」の格付けなど。これにより日本刀(刀剣)の能力の高さと信用が保たれ、土地に代わる「恩賞」にもなったのです。ここでは、日本刀(刀剣)の格付けと歴史について、詳しくご紹介します。

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日本刀をさらに楽しむ

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日本刀を抜く

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武士にとって日本刀(刀剣)は象徴(シンボル)。特に、江戸時代は決して軽率に抜いてはならない物でした。それでも抜刀するならば、確実に相手を斬り殺す「技術」と「覚悟」が必要だったのです。なぜ日本刀(刀剣)を抜いてはいけなかったのか、どんな心得が必要だったのか。詳しくご紹介します。

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時代劇での日本刀

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日本刀(刀剣)の知識が深まって歴史が好きになっていくと、映画やテレビの時代劇にも興味を持つのではないでしょうか。特に、日本刀(刀剣)の名士と呼ばれた人の話なら、「あの役者が演じるあの武士は、あの日本刀(刀剣)を持っていたはず」、「あの日本刀(刀剣)で殺陣(たて:闘争の演技)をするところがぜひ見たい」と興奮もひとしお。ここを見ると時代考証のツウになれる!?時代劇の注目ポイントをご紹介します。

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日本刀を活用する

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江戸時代、武士が常に携帯していた日本刀(刀剣)ですが、実際に「斬る」ことは、ほとんどありませんでした。しかし、他にも日本刀(刀剣)を活用する道があったのです。それは「兵法」(へいほう)に則った活用法。武士は斬るという「攻撃力」はもちろん「防御力」や「情報分析力」、「倫理的思考力」などを、総合して身に付ける必要がありました。武士がどのように日本刀(刀剣)を活用したのか、詳しくご紹介します。

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再刃を知る

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「再刃」(さいば/さいは)とは、日本刀(刀剣)の刃を焼き直すこと。焼き直しをすると、美術品としての価値はほとんどなくなると言われています。そんな再刃ですが、江戸時代までは、積極的に再刃が施され、大切に扱われていました。再刃は本当に価値がないものなのでしょうか。江戸時代と現代の考え方や違いなどを、詳しくご紹介します。

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