本刀の作者である「上林恒平」は、人間国宝として活躍した「宮入昭平/行平」(みやいりあきひら/ゆきひら)に入門後、1973年(昭和48年)に文化庁より作刀承認を受け、高松宮賞2回を含む特賞を7回受賞しました。1985年(昭和60年)には、36歳の若さで無鑑査に認定を受けます。
本刀は、正宗十哲の1人、備前の名工「兼光」(かねみつ)に範を取っています。刀の姿は大鋒/切先で、地鉄(じがね)は板目肌が細かく、刃文はゆったりとした湾れ(のたれ)刃を焼いています。湾れ刃の高くなったところに小足が入るのが特徴となっています。