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たんとう めい えちぜんやすつぐ おいてぶしゅうえど

短刀 銘 越前康継 於武州江戸

短刀 銘 越前康継 於武州江戸
初代「康継」は、初め「徳川家康」(とくがわいえやす)の次男「結城秀康」(ゆうきひでやす)に仕え、そのお抱え鍛冶として鍛刀したと言われています。肥後大掾(ひごのだいじょう)を受領してからは、「肥後大掾下坂」(ひごのだいじょうしもさか)と銘していましたが、1606年(慶長11年)頃、家康の御用鍛冶として江戸に召され、家康より「康」の1字を賜り、その銘を「康継」と改めました。それと同時に徳川家の定紋である葵紋も賜り、作刀の茎に切ることを許されたのです。そのため康継は、「御紋康継」、「葵下坂」とも称されています。 康継は、越前(現在の福井県北部)と江戸を1年おきに勤務することを命じられたことから、本国打の日本刀には銘に「越前住」と切り、江戸打には「於武州江戸」と切り添えているのです。 1615年(慶長20年)の「大阪夏の陣」で大坂城が落城した際に、焼けた名刀類の再刃を行なう命についても康継が賜っており、これを機に「貞宗」(さだむね)など相州伝上位工の作を学び取っています。このことが、のちの彼の作風に大きな影響を与えたと考えられているのです。 本短刀の地刃の出来についても、相州伝上位工である「則重」(のりしげ)に範を取ったものと思われ、その刃文は、沸が付き砂流しかかり、ところどころに金筋入るなど覇気が感じられます。 初代・康継の短刀の制作は稀であり、表の龍乗不動の彫に関しても、康継にはこの1振りのみで大変貴重な物です。幕末、そして明治維新においても活躍した「榎本武揚」(えのもとたけあき)の遺愛刀であり、次男「榎本春之助」(えのもとはるのすけ)氏が、武揚の形見として長く所持していた物でもあります。付属の拵(こしらえ)は、近世金工の祖である「後藤家」の掉尾を飾った名工である「後藤一乗」(ごとういちじょう)作です。
【金工・後藤一乗】 幕末から明治時代を代表する刀装金工の名人。1824年(文政7年)に「光格天皇」(こうかくてんのう)が用いた「正宗」(まさむね)の御剣金具を制作。それ以後も幕府などの命によって刀装具の制作を行ない、1855年(安政2年)、13代将軍「徳川家定」に謁見する栄誉を賜っています。1862年(文久2年)に「孝明天皇」(こうめいてんのう)の御剣金具を制作した功績が認められ、「法眼」(ほうげん)の位に叙されました。その高い技量は一乗の門人たちに受け継がれ、多くの名工が輩出されています。
【榎本武揚】 幕府海軍のトップであった「榎本武揚」は、1868~1869年(慶応4~明治2年)の「戊辰戦争」(ぼしんせんそう)にて江戸城の無血開城後、徹底抗戦を主張。幕府海軍が所有していた8隻の軍艦で艦隊を編成し、品川沖から旧幕臣を乗せ脱出に成功しました。その後、函館(はこだて)を目指して「五稜郭」(ごりょうかく)を占領し、のちに「蝦夷共和国」(えぞきょうわこく)と称される新政権を樹立。武揚は、その最初の総裁に就任したのです。 1874年(明治7年)、日本で初めての海軍中将に任命された武揚は、その後、駐ロシア特命全権公使となってサンクトペテルブルクに着任。1875年(明治8年)には、「樺太・千島列島交換条約」(からふとちしまれっとうこうかんじょうやく)の締結に成功しました。 内閣制度の開始後は、「伊藤内閣」・「黒田内閣」・「松方内閣」にて重職を歴任し、子爵に叙せられています。 1891年(明治24年)には、「徳川育英会育英黌」(とくがわいくえいかいいくえいこう)を設立。1893年(明治26年)、育英黌から移転した農業科を「私立東京農学校」(現在の東京農業大学)に改称し、自ら学長に就任。この他にも、「東京地学協会」や「電気学会」などの設立に携わり、教育面においても近代日本の成立に貢献しました。

刀剣詳細情報

鑑定区分 鑑定区分
重要刀剣
時代 時代
江戸時代
刀剣種別 刀剣種別
短刀
刀工 刀工
越前康継
五箇伝(制作国) 五箇伝
(制作国)
-
(武蔵国)
代表的な所蔵・伝来 代表的な
所蔵・伝来
榎本武揚→
刀剣ワールド財団
〔 東建コーポレーション 〕
長さ 長さ
(cm)
-
反り 反り
(cm)
-
  • 名家・著名人の日本刀
    名家・著名人と「短刀 銘 越前康継 於武州江戸」の関係についてご紹介します。

短刀 銘 越前康継 於武州江戸の動画

短刀 銘 越前康継 於武州江戸

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