本太刀は、平安時代末期~鎌倉時代初期に備前国(現在の岡山県東部)で活動した刀工「真恒」が作刀した国宝の太刀です。
1616年(元和2年)4月に逝去した「徳川家康」の遺命により、翌年の1617年(元和3年)に静岡県静岡市「久能山東照宮」(当時の名称は久能山東照社)の社殿が造営され、同年の12月に徳川家康の跡を継いだ2代将軍「徳川秀忠」から寄進されました。現在でも「久能山東照宮博物館」の企画展や特別展の際に、美しい姿を観ることができます。
本太刀は真恒の代表作として、長大さ、健全さに優れた傑作品。作刀者の真恒は、古備前「正恒派」の名工ですが、現存数が少ないため、本太刀はとても希少価値が高く、また久能山東照宮博物館で所蔵する刀剣の中でも屈指の名刀と評価されています。