陣笠

江戸時代

まるにふたつひきりょうもんじんがさ 丸に二引両紋陣笠

丸に二引両紋陣笠

陣笠で1番に目につくのが、その表面全体が錆色になっており、さらには、皺(しわ)のような加飾がなされているところです。この凸凹した質感を出すのには、「変塗」(かわりぬり)の技法のひとつである「叩き塗」(たたきぬり)が用いられています。

本陣笠に塗られている錆色の漆は、水を溶かして固く練った砥の粉(とのこ)に生漆(きうるし)を混ぜた「錆漆」(さびうるし)と呼ばれる物。これを施した塗面を、布などで豆類を包んだ「タンポ」で軽めに叩いて、縮緬(ちりめん)のような文様を表すのです。この錆漆による叩き塗は、「烏帽子叩き塗」(えぼしたたきぬり)とも称されています。

本陣笠の正面中央に配されている紋章は、足利将軍家がその家紋として用いていたことで有名な「丸に二引両紋」。「引両紋」は、線のみで表される非常にシンプルな意匠ですが、その名称における用字については、「引料」や「引領」、「引輛」など多岐に亘っており、固定されていません。

また、その意匠に込められた意味や由来についても諸説あり、そのうちのひとつが、「両」の字の読みが「龍」に通じることから、天に向かって昇る龍を表すという説。その上昇するイメージにより、引両紋は強運の象徴でもあったため、武家紋として多く用いられていたと考えられています。

丸に二引両紋陣笠の写真

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詳細情報

種 別 陣笠 推定制作時代 江戸時代
代表的な
所蔵・伝来
刀剣ワールド財団
〔 東建コーポレーション 〕

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