陣笠

江戸時代

みつばあおいもんはとうまきえじんがさ 三つ葉葵紋波濤蒔絵陣笠

三つ葉葵紋波濤蒔絵陣笠

陣笠の表面全体に、蒔絵(まきえ:漆で文様を描き、金や銀、その他の色付きの粉を蒔き付けて加飾する技法)で表されているのは、波濤(はとう)、つまり大きな波とその飛沫です。波は、穏やかなときには優雅なイメージを持たれますが、ときに怒涛の気迫を感じさせる荒波となります。

また、何度も寄せては返す様が用兵(戦いにおける兵の動かし方)の妙に通じることもあり、武勇を重んじる武士のあいだで好まれていたモチーフだったのです。特に武家の家紋では、逆巻く波を意匠化した「立波紋」(たつなみもん)が多く見られ、「斎藤道三」(さいとうどうさん)や「山内一豊」(やまうちかつとよ/かずとよ)などが、実際に自身の家紋として用いています。

本陣笠の正面中央に描かれているのは、徳川将軍家の絶対的な権威の象徴でもある「三つ葉葵紋」。元来この家紋は、江戸幕府が創立される以前から「徳川家康」に仕えていた、いわゆる「三河武士」であった島田氏(しまだし)や伊奈氏(いなし)なども、戦国時代前期頃から用いていた意匠でした。

しかし、徳川家康が天下を掌握したことにより、その使用を徳川家が独占することになったため、その他の家については改紋せざるを得なくなったのです。こういったことから、本陣笠の所有者は、徳川一門に属していたと推測されます。

三つ葉葵紋波濤蒔絵陣笠の写真

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詳細情報

種 別 陣笠 推定制作時代 江戸時代
代表的な
所蔵・伝来
刀剣ワールド財団
〔 東建コーポレーション 〕

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