鐙(あぶみ)

江戸時代 中期

むめい さびいろぬりすみきりおしきさんもんじもんまきえかたえみあぶみ 無銘 錆色塗隅切折敷三文字紋蒔絵片笑鐙

無銘 錆色塗隅切折敷三文字紋蒔絵片笑鐙
錆色が付けられた本鐙の「鳩胸」(はとむね:胴の正面中央の前方へ突き出た部位)には、その片側にのみ「笑み」(えみ:同音で「咲み」とも表記する)と称する窪みが設けられています。これは、「片笑鐙」(かたえみあぶみ)と呼ばれる様式です。
また、胴には蒔絵(まきえ:漆で描いた文様の上に、金や銀などのやすり粉を蒔いて加飾する技法)を用いて、「隅切折敷三文字」(すみきりおしきさんもんじ)紋が配されていますが、「隅切折敷」とは、4隅が切られた8角形になっており、白木などでできた食台の1種。この意匠の中に三文字が添えられた紋は、古来有力豪族であった「越智氏」(おちうじ)の家紋として使われ、江戸時代には、豊後国臼杵藩(ぶんごのくに・うすきはん:現在の大分県臼杵市)5万石を領有していた「稲葉家」(いなばけ)が用いていたことで有名でした。このことから、本鐙についても稲葉家由来として伝えられているのです。
本鐙は無銘ではありますが、「加賀鐙」(かがあぶみ)工による作であると推測され、鳩胸の上部に付けられる「紋板」(もんいた)には、「久留島唐団扇」(くるしまとううちわ)、もしくは「三つ唐団扇」(みつとううちわ)と見られる透かし文様が入れられています。

無銘 錆色塗隅切折敷三文字紋
蒔絵片笑鐙の写真

※画像はクリックすると、
拡大してご覧頂けます。

詳細情報

推定制作時代 江戸時代 中期 代表的な
所蔵・伝来
刀剣ワールド財団
〔 東建コーポレーション 〕

日本刀(刀剣)に秘められた幾多の魅力を皆様にお届けするサイト、バーチャル刀剣博物館「刀剣ワールド」のコンテンツ「馬具(鞍・鐙)写真:無銘 錆色塗隅切折敷三文字紋蒔絵片笑鐙」の詳細ページです。
武具としての価値だけでなく、装飾が施され芸術品としての価値も持つ馬具の解説はもちろん、詳細情報についてもご確認頂けます。
他にも、貴重な馬具を様々な角度からじっくり観ることができる写真も多数掲載。現代でも目にする馬具に施された様々な装飾の数々に触れることで、その芸術的価値の高さをぜひお楽しみ下さい。
バーチャル刀剣博物館「刀剣ワールド」の掲載内容は、日本刀(刀剣)・甲冑(鎧兜)の基礎知識をはじめ、日本刀(刀剣)の歴史や雑学、日本刀(刀剣)にまつわる歴史人や合戦、名刀を生み出した名工達の紹介など盛りだくさん。日本刀(刀剣)に関する各種アプリゲーム、刀剣川柳、四文字熟語といった楽しむコンテンツも充実。日本刀(刀剣)や甲冑(鎧兜)に関する様々な情報を、あらゆる角度からバーチャルの世界でお楽しみ頂けます。

もっと見る▼

注目ワード

ページトップへ戻る