現代刀作家作品に対し「新作日本刀証明証」の発行を開始

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アーカイブ ※この記事は2019年1月15日に発行されたものです。

公益財団法人日本刀文化振興協会(本阿彌光洲理事長)では、十二月より「新作日本刀証明証」の発行を始めました。

これまで公益財団法人日本美術刀剣保存協会では現代刀作品の物故者を対象に鑑定書を発行されていますが、現在活躍中の現代刀作家作品に対する「鑑定書」または「証明証」はありませんでした。当協会としてまずは、この現代刀作家作品に対し「新作日本刀証明証」として発行する運びとなりました。

古美術の世界では古来膨大な偽物が存在することは、いろいろな鑑定番組などで実証済みですが、日本刀の世界でも同様であることは皆さまもご認識の通りです。
古くは本阿彌家の「折紙」が鑑定の基準となっておりましたが、これは主に将軍家や大名家同士の間で流通するときに必要だったもので、一般にはあまり関係のないものでした。

戦後、大名家や名家から流出した古名刀を含めた日本刀は多くの一般愛刀家の所有となり、高度成長に合わせて愛刀家の数も増加しました。戦後、財団法人となった日本美術刀剣保存協会が発行する「認定書」「鑑定書」は愛好家や一般の方にとりましても価値を高める基準となり、日本刀は日本独自の美術品として認知され、確固たる地位を確立したと言えましょう。

しかし、現代作家の作品には、公的な機関からの「認定書」「鑑定書」のようなものはなく、当協会発足当時より一部役員の方から〝現代刀作家作品を証明するものが必要であり、公益財団法人である刀文協で証明証を発行してはどうか〟とのご提案がありましたが、なかなか実現に至らず月日が流れておりました。

昨今、現在活躍中の有名作家の偽物が増加し実際に出回っていることを、刀剣商の方からあらためて指摘されるようになり、現代刀作家作品の価値を貶めないため、また刀剣界の信用のためにも、この「新作日本刀証明証」を発行することにいたしました。また、この証明証は海外の刀剣ファンのためにも英語表記を加えております。

戦後、現代刀は刀職者のたゆまぬ努力により技術や美術性が着実に向上し、これまで刀匠の重要無形文化財保持者が六名にもなり、現在は、またさらに魅力的な作品を製作しています。

そのような時代背景から、特に現代刀作家作品は確実に正真であることを証明するものでなくてはなりません。今は始まったばかりですが、五年、十年、いや数十年経ち、この証明証が現代刀の貴重な資料となることでしょう。

そのためにも、刀剣商の皆さまや刀職者の皆さまのご理解とご協力を得ながら、現代刀を愛好される皆さまにとって信頼性と価値を高める基準となるよう今後「新作日本刀証明証」を活用していただきたいと思います。

【具体的な証明証発行までのプロセス概要】
①現代作家の皆さまに当協会でご登録をいただき、その方のお刀に対し証明証を発行してまいります。「作家登録」していただくことにより、将来にわたって、ご自身の作品が当協会にて登録・蓄積されます。
※作家登録料:一万円(税別)。

②証明証発行を希望する方は、一度、当協会にお問い合わせください。毎月の受付日程・受付場所等をご案内します。その上で、お預かりした作品の各種測定を実施し、そのデータを基に当協会より「新作日本刀証明証」を発行します。
※証明証発行料:通常の形状に限り一振につき三万円(税別)。ただし長大な形状のものは別途追加料金が発生する場合があります。

③将来、照会が必要な場合もお問い合わせください。新規発行と同様の現物データを撮り、証明証に記載以外の詳細データをもって確認の上、回答します。
※照会料:一振につき二万円(税別)。

【問い合わせ先】当協会(公益財団法人日本刀文化振興協会)事務局
〒115―0044東京都北区赤羽南二―四―七 鷹匠ハイツ三○一号
☎〇三―五二四九―四四四〇
E-mail:tbk@nbsk-jp.org

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