関市と伝説の刀工のつながり

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アーカイブ ※この記事は2016年11月15日に発行されたものです。

岐阜県関市では、関鍛冶ゆかりの作品と推定される「元重」在銘の太刀をこのほど購入し、関鍛冶伝承館で公開している。

元重は鎌倉時代末ごろ、九州から美濃国に移住し、鍛冶技術をもたらしたとされる伝説の刀工。「美濃国鍛冶系図」で筆頭に元重の名があることから、関鍛冶の祖とされる。しかし、元重には押形が一点あるのみで、架空の刀工とみる向きもある。

公益財団法人日本美術刀剣保存協会(酒井忠久会長)は室町時代初期の作と鑑定している。関伝日本刀鍛錬技術保存会の井戸誠嗣会長は「元重という名の刀工が数代続いたという可能性も出てきた。刀祖元重とは違うかもしれないが、関鍛冶の研究資料として重要だ」と話している。

この太刀は長さ六八センチで、「元重作」と三字銘がある。井戸会長によると、去る六月に岐阜市で開かれた「美濃刀愛好会」の集会で、静岡県の男性がこの太刀を持参して参加。井戸会長に「元重の刀は関にあった方がいい」と申し出たという。井戸会長が押形と太刀の特徴を照らし合わせたところ一致したため、同保存会が関市に購入を働きかけた。

市は購入費用三百万円を盛り込んだ補正予算案を市議会九月定例会で可決し、公開の運びとなった。

■関鍛冶伝承館
〒501-3857
岐阜県関市南春日町九-一 ☎〇五七五-二三-三八二五
http://sekikanko.jp/modules/content/indexex.php?lid=97

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