歌舞伎座で
日本の伝統芸能を楽しもう!
「歌舞伎座」は2013年(平成25年)4月に新生。劇場施設と「歌舞伎座タワー(オフィスタワー)」からなる複合施設「GINZA KABUKIZA」に生まれ変わりました!「歌舞伎座タワー」の5階には、歌舞伎の世界を体験できる「歌舞伎座ギャラリー」がある他、地下広場には、種類豊富な歌舞伎グッズや菓子が揃う土産処も。そんな、歌舞伎をとことん楽しめる「GINZA KABUKIZA」の見どころを「もも」がたっぷりと紹介します。
明治時代、木挽町の地に誕生した「歌舞伎座」は、日本で唯一の歌舞伎専用劇場です。古典演劇だけでなく、その時代を色濃く表現した斬新な舞台で、長きにわたり多くの人を惹き付けています。改装後の外観は1951年(昭和26年)1月に再建された当時のデザインを踏襲。現代建築を取り入れた、革新的な歌舞伎座に進化しました。
- 交通アクセス
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歌舞伎座
- 所在地
- 〒104-0061
東京都中央区銀座4-12-15
- アクセス
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- 電車・鉄道でお越しの方
- 東京メトロ日比谷線・都営浅草線
「東銀座駅」下車すぐ - 東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線
「銀座駅」下車 徒歩5分
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- 高速道路ICでお越しの方
- 首都高速都心環状線「銀座IC」から約600m
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1.歌舞伎座に到着!
昭和期の面影が残る現在の「歌舞伎座」外観。正面にある金色に輝く鳳凰の「錺」(かざり※)は、1951年(昭和26年)に再建された当時に使われていた物を磨き上げ、平成そして令和の時代に引き継がれました。複合施設の「GINZA KABUKIZA」は、建築家の隈研吾氏が手掛けた近代建築。歌舞伎のさらなる発展を祈願して建設されました。
- ※錺:金属製の装飾細工のこと


歌舞伎座の1階ロビーは大間と呼び習わされ、色彩豊かな絨毯が待ち受けます。緞通(だんつう)と呼ばれるこの絨毯は、京都・平等院鳳凰堂中堂(びょうどういんほうおうどうちゅうどう)・母屋の方立に描かれたひし形の文様がモチーフです。第四期歌舞伎座(1951年[昭和26年]~)開場当時に用いられた絵柄を再現しています。
2.歌舞伎座の歴史
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1889年(明治22年)11月21日に、福地源一郎らが中心となって開場。当時は外観が洋風、建物内部は純和風の檜づくりでした。
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1911年(明治44年)10月に竣工。第一期の建物の土台、骨組を残し、純日本式の宮殿風に大改築。
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第二期の建物の焼失を受け再建。再建工事の途中、関東大震災に見舞われるも、1924年(大正13年)12月に第三期の大殿堂が竣工します。
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戦禍を受けた第三期の建物の基礎や側壁の一部を利用して改修。1951年(昭和26年)1月に再建されました。
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第三期からの意匠の流れを踏襲。第四期の劇場外観を極力再現し、2013年(平成25年)4月に「GINZA KABUKIZA」として新開場!今なお、たくさんの名舞台を生み出し続けています。
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第三期からの意匠の流れを踏襲。第四期の劇場外観を極力再現し、2013年(平成25年)4月に「GINZA KABUKIZA」として新開場!今なお、たくさんの名舞台を生み出し続けています。
3.世界に誇る歌舞伎専門劇場へ


世界で唯一の歌舞伎専門劇場。第四期時代の空間を再現し、観やすく聴きやすい造りを追求しているため、ゆったりと観劇できます。好きな幕を気軽に観られる「一幕見席」(4階)も人気。
貸し出し所にて、1回700円(税込)でレンタル可能なイヤホンガイド。舞台開演前から、作品の歴史や役者、見どころについて説明してくれます。歌舞伎を初めて観る人にぴったりです。
4.歌舞伎と刀剣
歌舞伎の作品は主に、4つのジャンルに分けられます。江戸時代以前の武士や公家の生活を描いた「時代物」、江戸時代の町人の生活を描いた「世話物」(せわもの)、能や狂言を歌舞伎に取り入れた「松羽目物」(まつばめもの)、歌舞伎舞踊の「所作事」(しょさごと)です。なかでも「時代物」や「所作事」の作品内で披露される迫力満点の「立廻り」は圧巻の一言。音楽に合わせて刀剣で斬り合う姿に、特に注目してみて下さい。
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「立廻り」とは、舞台上で披露する刀剣で斬り合う動きのこと。動作の演技の型を総称して「たて」と呼びます。一般的には「殺陣」(たて)と呼ばれるのに対し、歌舞伎は立廻りに由来することから「立」(たて)と表記。素早い動きやパンパンパンと音が響く激しい刀剣の打ち合いが特徴的な時代劇の殺陣とは違い、「スローペースで様式的に展開される」のが、歌舞伎の立の大きな特徴です。
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明治時代中期に初演された舞踊劇「紅葉狩」(もみじがり)。前半の見せ場は、一面の紅葉をバックに、2枚の扇を使った女方(おんながた)が演じる更科姫の美しい踊り。艶やかな踊りを見せる前半とは打って変わり、後半には更科姫が鬼女となり本性を現します。刀剣を振り下ろす変化した女性の姿を味わえるのも、紅葉狩の大きな魅力です。
5.歌舞伎と浮世絵
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刀剣ワールド財団(東建コーポレーション)所蔵
民衆の娯楽や享楽が描かれた「浮世絵」と、戦乱後の喜びを踊りで表現した「歌舞伎」。江戸時代に華開いてからお互いに影響を与え合い、人々を楽しませてきました。江戸時代後期に活躍した浮世絵師「渓斎英泉」(けいさいえいせん)は、美人画や風景画などを手掛けることで有名。元禄年間の「赤穂事件」を題材にした本合戦浮世絵「仮名手本忠臣蔵十一段目」は、多くの民衆に親しまれたと言われています。
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刀剣ワールド財団(東建コーポレーション)所蔵
平惟茂が戸隠山(とがくしやま)で鬼退治をしたとされる能のひとつ「紅葉狩」を題材に、歌舞伎の演目としても披露されています。戸隠山で紅葉狩りの最中に、高貴な美女とその侍女達に出会い、宴を楽しんだあと、美女が鬼の姿へと変化。本性を現した美女と平惟茂が激しく戦う場面を、迫力ある構図で描いた武将浮世絵です。この作品を制作した「月岡芳年」(つきおかよしとし)は、幕末から明治時代前期にかけて独自の作風で人気を博しました。
刀剣ワールド財団(東建コーポレーション)所蔵
6.食事とお土産を楽しもう!
歌舞伎座の2階・3階には、幕間に休憩できる食事処があります。四季折々の旬の食材を取り入れたメニューの他、数量限定の豪華な弁当も販売。持ち帰りも可能で季節の和を楽しめる弁当に舌鼓を打ってみてはいかがでしょう。穏やかで落ち着いた店内なので、10~30分ほどの幕間でも十分に優雅なひとときを過ごせます。その中でも注目しておきたい3店をピックアップ!
くまどり弁当1,800円(税込)
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2階にある落ち着いた雰囲気の「鳳」。おすすめは季節の食材を用いた逸品を頂ける限定20食の「ごちそう膳」です。芳しい茶葉がおいしい、ほうじ茶のサービスも!
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3階の「花篭」では、「かぶき膳」や「芝居御膳」など、歌舞伎座でしか味わえない豊富なメニューがラインナップ。その他、にぎり寿司も販売。数に限りがあるため、予約はお早目に。
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1930年(昭和5年)に創業した老舗の日本料理店。看板メニューは旬の食材をあしらった「松花堂弁当」。木を基調とした店内で、至福のひとときを過ごしてみては。
お土産を買うならここ! 地下2階にある木挽町広場へGO!
大きな提灯が目印の「木挽町広場」。豊富なジャンルの屋台がたくさん立ち並ぶこちらの広場は、閉店後には綺麗さっぱりと屋台を片付けてしまうのだそう!どの店も期間限定で出店しているので、気になった商品はその日の購入がおすすめです。
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木挽町広場内にある「かおみせ」。定番商品の他にも、隈取(くまどり)をモチーフにした女性にうれしいグッズが豊富!歌舞伎座に来たらぜひチェックしたい、おすすめの土産を取り揃えています。
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劇場3階「座・のれん街」でも購入できる銘菓「白鷺宝」(はくろほう)。ミルクの甘美な風味と、まろやかな口当たりが特徴です。季節ごとに限定の味も販売しています。
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歌舞伎揚10枚入り 1,050円(税込)
歌舞伎座と言えば「歌舞伎揚」。サクサクとした食感と、甘じょっぱい風味が絶妙にマッチ。土産の中でも特に人気の商品です。
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くまどりっぷ900円(税込)
ポップな隈取の絵が可愛らしい「くまどりっぷ」。馬油を使用しているため、しっとりと潤う唇に!
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隈取ハンカチ各種 870円(税込)
様々な種類の隈取が描かれた「隈取ハンカチ」。バイカラーのデザインで、折り目を変えれば違う色を楽しめます。
7.歌舞伎座ギャラリーへ
「歌舞伎座タワー」の5階にある歌舞伎体験スペース「歌舞伎座ギャラリー」。歌舞伎の舞台上で実際に使われている小道具や衣裳、楽器などが体験できるギャラリーです。「駕籠」や「舟」に乗って旅の雰囲気を味わったり、歌舞伎の舞台に立ってポーズを取ったり。工夫をこらした舞台の道具に触れて、歌舞伎の世界に没入してみましょう!
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芝居に出てくる人力で人をかつぐ「駕籠」。上部の紐に捕まって優雅な旅気分を!
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プロの大道具さんが、ギャラリーのために描いた海の絵をバックにすれば、まるで舟に乗り海を渡っているかのよう。
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第四期歌舞伎座で使用されていた檜板の舞台。扇子や傘を持って、あなたも傾き者(かぶきもの)に!
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- 開館時間
- 10:00~17:30
(最終入館17:00)
- 休館日
- 不定休
- 入館料
- 大人(高校生以上):600円
小中学生:500円、小学生未満:無料
8.屋上庭園と五右衛門階段
歌舞伎座タワー5階には、開放感あふれる「屋上庭園」がお目見え。心地良い日差しが降り注ぐ庭園で、お茶を飲みながらくつろげます。春には、ゆっくりと桜を愛でるのも良いでしょう!庭園内には、開場当時から歌舞伎座を支えてきた先人達の功績に感謝を込めた記念碑「先人の碑」も建てられています。間近に見える雅やかな「五右衛門階段」も、思わず写真に収めたくなります。





今回協力してくれたのは…
歌舞伎座
1889年(明治22年)から長きにわたり愛されてきた「歌舞伎座」。2013年には「歌舞伎座タワー」と複合し「GINZA KABUKIZA」として新開場しました!歌舞伎で使われる小道具を体験できる「歌舞伎座ギャラリー」も新設された他、歌舞伎グッズを楽しめる土産処「木挽町市場」など、気軽に歌舞伎を楽しめる場所として今なお進化し続けています。
詳しくは施設の詳細ページを
ご覧下さい!
2019年12月の情報をもとに制作しています。
歌舞伎が観られる劇場
豊富な公演内容や、壮大でラグジュアリーな空間などそれぞれの魅力が満載!
近くの劇場に一度足を運んでみては。
新橋演舞場
[東京都]
- 提供:新橋演舞場
90年の伝統を引き継ぐ幕間弁当が魅力
- 所在地
- 東京都中央区銀座6-18-2
- 電話
- 03-3541-2600(代表)、
0570-000-489(チケットホン松竹)
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国立劇場
[東京都]
名古屋 御園座
[愛知県]
- 提供:名古屋 御園座
華やかな芸どころ名古屋の文化拠点
詳しくは施設の詳細ページを
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京都・南座
[京都府]
幅広い挑戦を続ける日本最古の劇場
- 電話
- 075-561-1155(代表)、
0570-000-489(チケットホン松竹)
詳しくは施設の詳細ページを
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大阪松竹座
[大阪府]
- 提供:大阪松竹座
唯一の劇場
詳しくは施設の詳細ページを
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福岡 博多座
[福岡県]
- 提供:株式会社博多座
初夏の行事「船乗り込み」も見どころ
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「錦秋名古屋顔見世」の魅力や楽しみ方をご紹介します。