平安の遣使(けんし)の中では一番の古株。姉御気質で落ち着きがあり、聡明で和歌などの情緒あふれる表現を得意とし、和歌の添削などを行なう。また、笛の演奏が上手く、聞き惚れる者も多い腕前。
8歳のとき備前から「遣使」(けんし)の役目を果たすべく京に来た。寺院に通い、読み書きや教養を身に付けていったが、もともと庶民の出という育ちのコンプレックスをばねに奮起し、読み書きや教養だけではなく、和歌や骨董における芸術的な才能も備えた万能な女性。幼いころから美術品に触れていたため観察眼に長け、良い物かどうか判断してほしいという依頼がよく来る。髪を伸ばすことこそが美しいとされている風潮の中で、手入れが楽という理由で短くしており、「葛城 若葉」に「きれいな黒髪なのにもったいない」といつも羨ましがられている。
義経軍に内紛勃発!壇ノ浦にたどり着けるか!?
源頼朝に平家の追討を命じられた源義経は、一ノ谷において源範頼と挟撃戦を展開し、見事平家の侵攻を食い止めることに成功。出鼻をくじかれた平家は屋島に集結して兵力の再編を計るも、義経は追撃戦に勝利。敗走する平家軍を追い、義経は壇ノ浦へ向かう船上の人となっていた―。