もともとは若狭で塩を生産している名士の娘だった。15歳で「遣使」(けんし)になってからは京に移り、それなりの地位や待遇を受けられたが、かつての暮らしとあまりに違うためいつも自分に自信がなく、発言時にも方言が出ないよう注意して話す。声が小さいため、あまり話を聞いてもらえず苦労したが、代わりに和歌なら己の心をうまく表現できるのでは、と「安曇野 葵」に仮名の読み書きから教わった。歌を詠むことで、自分の思いを表現することができるようになったため、「楠木 武」にむけて思いを込めた和歌を詠んでいるが、恥ずかしがりやな性格のため渡したことは少ない。草花や薬草に詳しく、花の歌をよく詠む他、安曇野の肩こりに効く薬草をプレゼントしたり、楠木のために傷薬を調合したりしている。
義経軍に内紛勃発!壇ノ浦にたどり着けるか!?
源頼朝に平家の追討を命じられた源義経は、一ノ谷において源範頼と挟撃戦を展開し、見事平家の侵攻を食い止めることに成功。出鼻をくじかれた平家は屋島に集結して兵力の再編を計るも、義経は追撃戦に勝利。敗走する平家軍を追い、義経は壇ノ浦へ向かう船上の人となっていた―。