歴女に人気の城下町

愛知県の城下町・犬山(犬山市)

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愛知県犬山市を流れる木曽川の南岸、断崖の地にそびえ建つ白亜3層の「犬山城」(いぬやまじょう)は、日本最古の天守閣を持つ国宝の名城として、広く知られています。大自然と一体となった優美な姿、江戸時代の空気をはらんだその佇まいに見惚れることでしょう。
犬山市街を一望できる天守からの眺めも、すばらしいものです。戦災をのがれたこのお城と、江戸時代の町割りがそのまま残る日本唯一の犬山城下町は、当時の雰囲気を体感しながら観光できる貴重な歴史スポットとして歴女の間でも人気を集めています。
「織田信長」(おだのぶなが)、「豊臣秀吉」(とよとみひでよし)、「徳川家康」(とくがわいえやす)といった豪傑達の揃う尾張(おわり)の地において、また戦国動乱の時代の重要なお城として、犬山城は築城から約80年間、多くの武将が入れ替わり城主を務めてきました。著名な戦国武将達と犬山城とのつながり、そして雄大な自然と共に生きた人々の暮らしをご紹介します。

木曽川を背に断崖にそびえ立つ天然の要塞・犬山城

犬山城

犬山城

犬山城」(いぬやまじょう)は、1537年(天文6年)、「織田信長」(おだのぶなが)の叔父にあたる「織田信康」(おだのぶやす)によって築かれた名城です。

町の北西を流れる木曽川の南岸に位置し、川面から見上げるとまさに断崖絶壁の地に建っていることが分かります。

この好立地と、美濃(みの)と尾張(おわり)をつなぐ要衝の地として、犬山城はこれまでたびたび戦いの舞台となってきました。

刀剣や甲冑を観ることができる城郭を地域別に検索できます。

経験則から城下町にも防衛策を

濃尾平野(のうびへいや)から伊勢湾に流れる大河・木曽川の南岸、標高85mの小高い丘の上に築かれた犬山城は、背後を断崖に守られており、たやすく攻め入ることはできません。その隙のない姿から「後堅固の城」(うしろけんごのしろ)と謳われるほど。

ところが、城下町側からひとたび敵に包囲されてしまえば、反対に逃げ道がなくなってしまうという理由から、3度も落城を余儀なくされてしまいます。

そこで、1617年(元和3年)、尾張徳川家(おわりとくがわけ)の付家老(つけがろう:大名の本家から分家に監督の者として付けた役職)であった「成瀬正成」(なるせまさなり)が城主となると、城下町全体を外堀と土塁で取り囲む「惣構」(そうがまえ)の造成に着手しました。

しかし、犬山城の惣構の完成時期には、戦国の世も終わりを迎え、せっかくの立派な城郭は活用されなかったということです。

犬山城最後の城主はお姫様 日本で唯一の個人所有のお城

犬山城の興味深いエピソードとして、2004年(平成16年)まで個人(成瀬家)が所有する日本唯一のお城であったことが挙げられます。

約380年間、代々犬山城を所有していた成瀬家の最後のお姫様である「成瀬純子」氏は、地元の人やお城マニア達の間ではよく知られた人物。つい最近まで、現実にお城の城主が存在していたとは、夢のある話です。

城下町の成り立ちと人々の生業

三英傑が揃う尾張の地で戦乱の時代を乗り越え、今へと続く犬山城とその城下町には、貴重な建築物や古い町割りが残るなど、魅力が満載。ここでは現在も残る城下町をご紹介します。

今もなお江戸時代の地名が残る町人町

犬山城下の町並み

犬山城下の町並み

江戸時代の古地図によると、犬山の城下町は町の中心部分に鍜治屋町、魚屋町、鵜飼町など商人や職人ごとの12の町人町を置いています。

その周りには武家屋敷を配置、さらにその外部を外堀と土塁で取り囲む惣構を造ったのです。

この3層構造は、犬山城下町の大きな特徴で、敵の侵攻にあった場合、まず第1段階として城壁となる惣構でしっかりと防御、惣構が突破されれば次は第2段階として、武家屋敷の侍達が戦って敵を追い払う戦略。

町人町のなかには、現在も江戸当時の地名をそのまま残すところもあります。町名由来の看板も設置されているので、歴女の皆さんも江戸時代に思いを馳せながら、ゆっくりと犬山の城下町歩きを楽しんでみてはいかがでしょうか。

川を使って木材を運ぶ経由地として繁栄

江戸時代、町の発展と共に、木材の需要が全国で増加しました。たくさんの木材を1度に、なるべく手間をかけずに運送する方法として「筏流し」(いかだながし)という方法が考案されます。

これは全国の各河川で行なわれ、川沿いの城下では、「筏師」(いかだし)と呼ばれる人々が活躍しました。

木曽川ももちろん例に漏れず、上流の木曽・飛騨の山地から切り出した木材が、筏を使って運ばれるようになります。特に犬山は、京都大坂方面への輸送の中継地点として、たいへん栄えたのです。

この木曽材の伐り出しは「豊臣秀吉」(とよとみひでよし)の大坂城築城に始まり、伏見城、京都の邸宅の新築などにも大量に流送されて、犬山は経済的にも大きく発展しました。

木曽川の両岸を細かく描いた珍しい絵図

木曽川を中心に、その周辺を詳細に描いた貴重な絵図「木曽川川並絵図」(犬山市所蔵)が残っています。江戸時代に描かれた地図を、元犬山藩主の「近藤秀胤」(こんどうひでたね)氏がのちに描き写し、補充をして完成させた物です。

犬山城はもちろん、山や川などの自然、人々が暮らす村落、船着場や筏場、街道の道筋なども網羅され、主要地点までの距離もしっかり書き込まれています。犬山の人々にとって木曽川はなくてはならない、大きな存在だったと言えるのです。

日本庭園有楽苑

有楽苑

有楽苑

犬山城の東、名鉄犬山ホテルの敷地内にある日本庭園「有楽苑」(うらくえん)には、国宝茶室「如庵」(じょあん)といった茶道文化史上、貴重な遺構が佇んでいます。

如庵は、茶の湯の創世期に尾張国(おわりのくに)が生んだ大茶匠「織田有楽斎」(おだうらくさい:織田長益[おだながます]、織田信長の異母弟)が建てた茶室。

「有楽窓」(うらくまど)と呼ばれる、竹を詰め打ちにした窓、斜めの壁と中柱の構え等、細部にまで工夫が施された意匠は、月に1度行なわれる内部特別見学会にて見学ができ、無駄を削ぎ落とした端正な外観には、独特の世界観が感じられます。

如庵の他、重要文化財である「旧正伝院書院」(きゅうしょうでんいんしょいん)、古図により復元された茶室「元庵」(げんあん)、新しく建てられた茶席「弘庵」(こうあん)などがあり、落ち着いた日本庭園で情感溢れるひとときを過ごすことが可能です。

犬山市文化史料館

犬山市文化史料館

犬山市文化史料館

犬山市文化史料館は「城とまちミュージアム」の愛称で2012年(平成24年)にリニューアルオープンし、江戸時代をメインに犬山の歴史と文化を展示紹介する、お城と町をつなぐガイダンス施設。

館内ホールでは、天保11年(1840年)旧暦8月28日の「犬山祭」当日を再現した城下町の巨大なジオラマが目にとまり、当時の人々の暮らしぶりが窺い知れます。

別館の「からくり展示館」では、人形展示の他、休日・祭日にはからくり人形の実演もあるというのが大人にも興味深いところです。不定期で子ども向けの期間限定イベントも行なわれていますので、家族連れでも楽しめます。

桃太郎神社

桃太郎神社

桃太郎神社

「桃太郎」と言えば、岡山県を思い浮かべる方も多いと思いますが、実は犬山市にも桃太郎誕生地伝説があるのです。

幼い頃に慣れ親しんだ桃太郎の昔話の一場面、おばあさんが川へ洗濯に行き、大きな桃が流れてくるあの川が、木曽川だという説があります。

犬山の「桃太郎神社」は、桃太郎が御祭神となり、神社奥に位置する桃山(ももやま)は、桃太郎が最後に姿を隠した場所と伝えられ、ご神体として長く地域信仰の対象となってきました。

鳥居の前には、大きな桃から生まれたばかりの元気な桃太郎の彫刻を設置。境内には「浅野祥雲」(あさのしょううん)氏により制作された、シュールな表情の色彩豊かなコンクリート彫刻約20体が点在。

貴重な資料を展示する宝物館にも、かつて実物があったという鬼のミイラの写真やきびだんごを作った石臼など、変わった物が多くあり、犬山屈指のB級観光地として若者からも大人気。昔話や伝承が好きな歴女にもおすすめのスポットです。

野外博物館明治村

野外博物館明治村

野外博物館明治村

数多の映画やドラマ撮影のロケ地として有名なテーマパーク「博物館明治村」。

NHKの「朝の連続ドラマ」を中心に、数え切れないほどの作品に登場し、明治村のホームページには「ロケ地ガイド」として代表的な作品とそのロケ地の詳細が羅列されています。

そうそうたる顔ぶれや著名な作品名ばかりが並んでいるため、ドラマ・映画好きの歴女は必見。

広大な敷地内には、重要文化財の建物が数多くあります。明治村には、日本の伝統的な建築様式と欧米の新しい技術を採用した貴重な近代建築が移築されており、「聖ヨハネ教会堂」、「札幌電話交換局」、「宇治山田郵便局舎」などの重要文化財の間をSLや京都市電、人力車が走る様は、さながら明治時代そのもの。

村内では、「女学生」や「書生」の衣装の貸し出しも行なわれているため、ハイカラな格好を楽しみたい歴女は「ハイカラ衣装館」に立ち寄ることをおすすめします。

野外民族博物館リトルワールド

野外民族博物館リトルワールド

野外民族博物館リトルワールド

世界各地から集めた約6,000点もの民族資料を、5つのテーマで紹介する展示室と、23ヵ国32の家屋が並ぶ野外展示場で構成されたテーマパーク「野外民族博物館リトルワールド」。

世界のグルメ食べ歩きでは、「台湾の飲茶」(やむちゃ)、「フレンチ」の他、「イタリアン」、「タイ」、「ドイツ」などをはじめ、世界3大料理のひとつに数えられるトルコ料理など、普段はなかなか食べられない料理も味わうことができます。

また、女性や子供に大人気なのが、本格的な民族衣装での記念撮影。スペインの鮮やかなフラメンコドレス、童話のお姫様気分が楽しめるフランスやドイツのドレス、インドの美しい民族衣装サリーなど、魅力的な衣装ばかりが用意されており、各衣装館の前ではどの衣装を着るか悩んでいる人の姿も多く見かけます。

園内では、期間限定のイベントも定期的に開催。世界の文化を知るだけではなく、料理や仮装が楽しめるリトルワールドは、歴女なら誰しもハマること間違いなしのおすすめ観光スポットです。

犬山城の紹介動画

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